2019 Fiscal Year Annual Research Report
Applying a life course theory to the regional forest management policy including a perspective of intergenerational succession
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19H04344
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Research Institution | Forest Research and Management Organization |
Principal Investigator |
山本 伸幸 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (90284025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 美穂 宇都宮大学, 農学部, 教授 (10312399)
竹本 太郎 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (10537434)
早舩 真智 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究員 (20781595)
奥山 洋一郎 鹿児島大学, 農水産獣医学域農学系, 助教 (30468061)
三木 敦朗 信州大学, 学術研究院農学系, 助教 (60446276)
志賀 和人 一般財団法人林業経済研究所, 一般財団法人林業経済研究所, フェロー研究員 (70334034)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ライフコース分析 / 世代 / 森林管理 / 林業 / 地域 / 歴史社会学 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究初年度にあたり、キックオフ会議を開催し、ライフコース分析の地域森林管理問題への応用を目的とした本科研の研究計画全期間にわたるについて議論を行った。さらに、これまでの研究蓄積をもとに、本科研として論文、公開研究会開催等の成果を得た。主な点は以下の通りである。 1)ライフコース分析の多様な方法論のうち、本科研では専ら歴史社会学のそれに依拠し、個人の一生を歴史の中に観察し、その社会関係の変動との関係を描くことで、社会の動態を明らかにしようとする。本科研では森林政策、国有林労働、公有林野、生産森林組合、農林複合経営、森林資源利用、紙パルプ産業、森林教育をターゲットとして、参画者各自が分析を進めることとした。 2)1939(昭和14)年森林法中改正と敗戦後の連合国軍最高司令官総司令部(GHQ/SCAP)主導の占領期林政の2 時点に焦点を当て、森林計画制度の形成過程とそれに携わった政策担当者らの言説を中心に分析を試みた。その結果、1939 年森林法中改正は戦時体制との関連で政策担当者らの間でも分かれ、その意義は戦後過小評価されてきた可能性があること。占領政策に関する当時の政策担当者らの言説から、占領政策との駆け引きの中で森林計画制度が成立し、戦後林政の中枢を占め続ける端緒となったことなどが明らかとなった。 3)林業経済学会第57回研究会Box「カラマツの来た道」を開催した。本研究会Boxでは、北海道民有林の代表的樹種として、“内地”都府県のスギ・ヒノキに関する議論と同等かそれ以上に重要なカラマツについて、人工林造成の背景とそこに生きた人々の足跡を辿り、持続可能な森林資源を利用する社会の仕組みについて知見を深めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究初年度にあたり、年度初めに開催したキックオフ会議において、研究方針を確定するとともに、これまでの研究蓄積に基づく論文、公開研究会開催等の成果を得た。さらに、翌年度以降の研究遂行に必要な基礎が得られており、研究はおおむね順調に進展していると評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
1)理論歴枠組みの補強のため、特に歴史社会学で進展の著しいライフコース分析の最近の動向について、さらなるサーベイを進める。 2)参画者各自がターゲットする森林政策、国有林労働、公有林野、生産森林組合、農林複合経営、森林資源利用、紙パルプ産業、森林教育について、ライフコース分析の地域森林管理問題への応用を目的として、調査、分析を進める。
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Research Products
(16 results)