2019 Fiscal Year Annual Research Report
Measuring Beginner Friendliness / Visual Intelligibility of Web Pages explaining Academic Concepts and Procedures / Know-hows and their Recommendation System
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19H04417
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
宇津呂 武仁 筑波大学, システム情報系, 教授 (90263433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 真治 北海道大学, 情報科学研究院, 教授 (40290879)
乾 孝司 筑波大学, システム情報系, 准教授 (60397031)
亀田 能成 筑波大学, 計算科学研究センター, 教授 (70283637)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 学術用語解説ウェブページ / 解説型ウェブページ / 手順・ノウハウ解説 / 深層学習 / ページ推薦 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,特定の物事,概念,出来事,手順等の解説を掲載し,その内容を分かり易く伝える「解説型ウェブページ」において,特に,図解等の視覚効果を多く含む(i)理数系学術用語解説,および,(ii)手順やノウハウの解説,の分かり易さと見易さの因子を特定する.そして,「解説型ウェブページ」の分かり易さと見易さを自動評定するとともに評定結果の理由を提示するシステムを開発する.さらに,大まかな概念が知りたい・詳細な解説が欲しい,等の閲覧者のプロファイリング結果に応じ,各閲覧者に最も適したページを推薦するシステムを開発する. 2019年度においては,(1) 学術用語解説ウェブページ事例データベースの構築,(2)「説明可能なAI」型システムの開発,の二つの研究項目について研究を行い,学術用語解説ウェブページの分かり易さ・見易さの自動評定システムを開発した. (1)においては,以下の手順で学術用語解説ウェブページ事例データベースを構築した.(1-1) 被験者アンケートにより,分かり易さ・見易さの因子となり得る情報を収集する.(1-2) 代表者・分担者の既存の成果において作成済みの学術用語解説ページの事例データベースを拡張し,全体評定・分かり易さ・見易さの良否,および,各因子の良否を格納する. (2)においては,代表者・分担者の既存の成果において実現済みの「学術用語解説ウェブページの分かり易さ・見易さの自動評定システム」のプロトタイプに対して,「説明可能なAI」の主要方式を適用した.そして,自動評定結果に対して,どの因子が強く寄与したのかを「評定理由」として提示する「説明可能なAI」型システムを実現した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度においては,(1) 学術用語解説ウェブページ事例データベースの構築,(2) 「説明可能なAI」型システムの開発,の二つの研究項目について研究を行い,学術用語解説ウェブページの分かり易さ・見易さの自動評定システムを開発した. このうち,(1)で構築した学術用語解説ウェブページ事例データベースを用いることにより,(2)の「説明可能なAI」型システムの開発を実現した. (2)の「説明可能なAI」型システムの開発過程においては,要素技術研究として,深層学習のための教師用事例として蓄積された学術用語解説ウェブページを対象として,「分かり易さ」・「見易さ」の詳細な因子についての分析を行った.この研究では,特に,「分かり易さ」と「見易さ」のうち,「分かり易さ」のみが充足され,「見易さ」が充足されない場合,および,逆に,「見易さ」のみが充足され,「分かり易さ」が充足されない場合に焦点を当て,それぞれ「見易さ」あるいは「分かり易さ」を損なう因子群を網羅的に分析した結果を報告した.さらに,この要素技術研究の成果をふまえて,1,000種の物体識別用大規模汎用深層モデルResNetに対して,見易いページ・見易くないページ各数百ページを教師用として与えて転移学習(fine-tuning)し,「見易さ」自動評定システムを開発した.そして,ResNetによる見易さ自動評定結果の理由を提示する方式として,Grad-CAMに基づく方式を実現した.この方式では,見易さ自動評定時に重要な手がかりを与えた画像上の領域を示すことができ,この方式により,一定以上の精度によって,人間の直観に合う領域を示すことができた.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策としては,(1) 学術用語解説ウェブページの分かり易さ・見易さに基づく閲覧・推薦システム,(2) 手順・ノウハウ解説ウェブページ・サイトの推薦および手順・ノウハウを回答する手法の開発,の二つの研究項目について研究を行い,解説型ウェブページの分かり易さ・見易さの自動評定方式に基づく情報推薦・情報アクセスシステムを開発する. (1) においては,2019年度に開発した,学術用語解説ウェブページの分かり易さ・見易さの自動評定モデルを用いることにより,複数の学術用語解説サイトのページに対して,分かり易さ・見易さの自動評定モデルを適用し,その評定結果をふまえて,評定の高い順に学術用語解説サイトを並べ替えて提示する閲覧インタフェースを作成する.このインタフェースにおいては,数種類の利用者像を想定し,利用者像別に,分かり易さ・見易さの因子となり得る情報をふまえて各利用者像毎に最適な学術用語解説ウェブページを推薦するシステムを開発する. (2) においては,2019年度に開発した,学術用語解説ウェブページの分かり易さ・見易さの自動評定モデルをふまえて,手順・ノウハウ解説ウェブページ・サイトに対する良否自動評定モデルを開発する.このモデルにおいては,あるまとまった学術分野における用語解説集や,あるまとまったドメインにおける手順・ノウハウを対象とした解説型ウェブサイトにおいて,どれだけの種類の情報がそのサイトから得られか,という観点を反映した評定のモデル化を実現する.さらに,優良な手順・ノウハウ解説ウェブページ・サイトを情報源として,読解モデルの枠組みに基づき手順・ノウハウに関する質問に回答する手法を開発する.
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Research Products
(5 results)