2021 Fiscal Year Annual Research Report
消化管で標的分子を吸着し排泄する経口投与型プラスチック抗体の開発
Project/Area Number |
19H04450
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
小出 裕之 静岡県立大学, 薬学部, 講師 (60729177)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅井 知浩 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (00381731)
奥 直人 帝京大学, 薬学部, 教授 (10167322)
星野 友 九州大学, 工学研究院, 准教授 (40554689)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ナノ粒子 / 糖尿病 / 分子認識 / 多価効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病治療薬であるボグリボースの高分子化のために、Glycine-linked acryloyl voglibose(G-VOG)を独自設計・合成し、 N-Isopropylacrylamide(NIPAm)、架橋剤のN,N’-methylenebis(acrylamide) (Bis)、疎水性モノマーのN-t-Butyl acrylamide(TBAm)とともにラジカル重合反応によりボグリボース含有ナノ粒子(NPs)を合成した。その結果、NIPAm : TBAm : Bis : G-VOGをmol %比で53 : 5 : 2 : 40となるように合成したNPsが、in vitroにおいてα-グルコシダーゼ活性を最も強く阻害した。このNPsによるα-グルコシダーゼの50 %阻害濃度(IC50)は、NPs化していないボグリボースと比較して低い値を示し、NPs化による阻害効果の増強が確認された。次に、小腸上皮モデルとしてCaco-2 細胞を分化させることで単層膜を形成させてNPsを添加した結果、ほとんどのNPsが単層膜を通過しなかったことから、NPsは小腸から吸収されにくいことが示唆された。さらに、NPsの小腸での局在を明らかにするために、蛍光標識したNPsもしくはボグリボースをマウスに経口投与したところ、NPsとボグリボースは同様に、小腸吸収上皮細胞の膜に発現するα-グルコシダーゼと共局在していた。最後に、NPsのin vivoにおける糖の吸収阻害効果を明らかにするために、ジアゾキシドを腹腔内投与してインスリン分泌を抑制したマウスにNPsもしくはボグリボースを経口投与し、その15分後にマルトースを経口投与した結果、NPsは等量のボグリボース単体と比較して、マウスの血糖値上昇を有意に抑制した。また、NPsによる血糖上昇抑制効果は低分子のボグリボースよりも長時間持続していた。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(16 results)