2020 Fiscal Year Annual Research Report
The Other Middle East Peace Process 1982-1989: Britain, Japan and the Palestinians
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19J00026
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
ミラー 富永枝里香 一橋大学, 大学院法学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2023-03-31
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Keywords | 国際関係史 / 石油 / イギリス外交 / 中東 / 和平プロセス / アメリカ外交 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、1970-80年代にイギリスと日本がパレスチナ支援へと傾いたことが1990年代の中東和平プロセスにおける革新的な進捗に貢献していたのではないかとの前提にたち、1980年代のアラブ・イスラエル戦争における英・日の動向を考察するものである。そのうえで、この時代の和平プロセスの歴史を再構築することを目的としている。2020年度は、8月31日まで出産・育児により研究を中断し、9-10月にパートタイムで研究を再開し、11月からフルタイムで復帰した。したがって本年度の研究実績は2020年9月1日から2021年3月31日までの、6ヶ月間(うち2ヶ月間パートタイム)のものである。 研究を再開したとき、COVID-19の影響で従来どおりの史料収集を行うことができなかった。したがって本年度は手持ちの史料を使用してイギリスの石油政策に関する研究を行い、1980年代の中東国際政治におけるイギリスの立ち位置を確認した。その結果、イギリスはアラブ諸国との相互依存関係を模索しつつ、石油市場におけるアメリカの覇権的地位をサポートするという「二面的」な対応を取っていたことを明らかにした。この研究成果は、2020年度国際政治学会研究大会にて報告した。 また、こうした二面的石油政策において、パレスチナ支援はアラブ諸国との関係を深めるための重要なツールであると認識されるようになり、1979年からはとくにその傾向が強くなったことも確認した。この研究成果は現在チャプターとして執筆中で、2023年にRoutledgeから刊行予定の著書に掲載する。なお、Routledgeとの出版契約は2021年2月16日に交わしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
下記2点が研究進捗にやや遅れたが生じた理由である。 (1)2019年8月1日から2020年8月31日まで出産・育児による研究中断期間を取ったこと。 (2)COVID-19の影響で、従来どおりの史料収集を再開することができず、アーカイブが一時的に開館された時期も、アーキビストの手配に若干の時間を取られたこと。
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Strategy for Future Research Activity |
予定より研究進捗は遅れることとなったが、イギリスの史料収集に関しては、信頼できるアーキビストを手配することができた。アーカイブ再開後2ヶ月以内には十分な史料を獲得することができると考えている。また、2021年度は日本西洋史学会での研究報告を予定しており、研究実績の概要で示した研究成果の一部を報告する。著書の執筆を進めつつ、国際政治学会で報告した研究成果を論文として発表する作業も進めていく。
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Research Products
(1 results)