2020 Fiscal Year Annual Research Report
非粘性流体方程式の散逸的弱解を通した乱流渦構造の数理解析
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19J00064
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
後藤田 剛 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | Euler方程式 / 点渦 / 渦層 / 特異散逸 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.二次元渦層の運動を記述するBirkhoff-Rott方程式と点渦系を組み合わせた渦層-点渦モデルの相対的定常解に関する研究を行なった。具体的には渦層を一様な強さを持つ点渦で近似することで渦層-点渦モデルを点渦系の多体問題に帰着し、その相対的定常解を数値的に求めることで元の渦層-点渦モデルの相対的定常解の構成に取り組んだ。結果として、1渦層-1点渦モデルを近似する多体点渦系を数値的に解くことで、相対的定常解となる渦層と点渦の配置を明らかにし、特に渦層の形状とその曲線上での渦度分布について数値的な示唆を与えた。 2.二次元Filtered-Euler方程式の解の正則化パラメータ極限におけるエネルギーやエンストロフィーの変動に関する研究を行った。二次元Filtered-Euler方程式の解のエネルギーとエンストロフィーについては、それぞれ解の正則化速度場と正則化渦度に対して定義し、これらの時間微分として得られるエネルギー散逸率とエンストロフィー散逸率が、正則化パラメータ極限で保存するために初期渦度がみたすべき条件を調べた。結果として、エネルギー散逸率は初期渦度が指数が3/2より大きいルベーグ空間に属するときに保存し、エンストロフィー散逸率は初期渦度が指数が3以上のルベーグ空間に属し、かつ同極限で二次元Euler方程式の弱解に強収束しているときに保存することを示した。 3.自己駆動粒子系モデルの数学解析に取り組んだ。自己駆動粒子系は常微分方程式と偏微分方程式を組み合わせたモデルであり、また流体方程式と組み合わせたモデルもあり、解析手法も含めた流体現象のより広く理解するために研究を進めてきた。結果として、周期境界条件付き一次元自己駆動粒子モデルの非自明な特殊解が存在・非存在するための十分条件を明らかにした。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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