2020 Fiscal Year Annual Research Report
Study of blowup phenomena for partial differential equations with non-gauge invariant power type nonlinearities
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19J00334
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
藤原 和将 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 助教
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | 分数階微分作用素 / 連鎖律 / Sobolev空間 / Triebel-Lizorkin空間 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度の研究では、Sobolev の意味での分数階微分作用素の連鎖律を主に検討した。令和2年度の研究目標は、分数階微分作用素を伴う方程式に対する尺度臨界に於ける時間大域可解性の解明であった。その為には、分数階微分作用素に対しる積の微分法則(連鎖律)に就いて検討し、古典的な積の微分法則に対応する評価が得られる様な特殊な試験関数を模索する必要があった。特に、平成31年度の M. D’Abbicco教授との共同研究で得られた試験関数では不充分であり、より詳細に積の微分法則に就いて検討する必要があった。これまでの分数階微分作用素の積の微分法則に関する研究では、二つの関数の積に注目した評価が主に研究されており、本研究で必要とされる連鎖律の研究はあまり行われていなかった。更に、分数階微分作用素の連鎖律の評価に関する評価は、分数階微分作用素と古典的な微分作用素との関係を結び付けやすい Besov 空間に於ける評価が研究されている。然し、Besov の意味での分数階微分作用素の連鎖律の評価は、通常の Sobolev の意味での分数階微分作用素を各点で評価する為には使用できない。 令和2年度の研究により、一般の関数の冪乗に対する分数階微分作用素の連鎖律の評価を得た。この評価の特色は、分数階微分作用素と古典的な微分作用素を結び付ける Besov ノルムの差分表現の形を、関数の各二進分解に見出した事である。加えて、偏微分方程式の解析に重要な二つの関数の冪乗の差に対する連鎖律の評価も導出した。この評価により、補助空間として不自然なBesov 空間や Lebesuge 空間が用いられていた既存の議論を、自然な Sobolev の枠組みで統一した形に書き換える事が可能となった。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(8 results)