2021 Fiscal Year Annual Research Report
Tailorable anisotropy in self-assembling bottlebrush polymer hydrogels
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19J00458
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小野田 実真 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(CPD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2024-03-31
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Keywords | ボトルブラシポリマー / 高分子ゲル / エラストマー / 分岐高分子 |
Outline of Annual Research Achievements |
特殊構造高分子であるボトルブラシポリマーは、無数の高分子側鎖が高密度でグラフトされているため、溶液中でエンタングルメントすることなく振る舞う上、高分子側鎖に様々な官能基を導入することができる。この性質をうまく使うことでこれまでにない新規ハイドロゲルの創製が可能になると考え研究を実施してきた。 当該年度においては、まず(1)ボトルブラシポリマーハイドロゲルの基本物性について報告し、力学強度に優れたハイドロゲルのビルディングブロックとして有用であることを示した(Chem. Mater. 2021, 33, 14, 5748-5756.)。次に、(2)その伸長した側鎖からなる性質として、ハイドロゲルは非膨潤性に優れる上、ボトルブラシポリマーを用いると四分岐高分子などと比べ100倍以上も早いゲル化速度を示すことを明らかにした(Adv. Sci. 2021, 8, 16, 2100968)。更に、(3)ボトルブラシポリマーを錯形成架橋して得られる自己修復性エラストマーはネットワークの組み換えの速度論において特徴があり、室温自己修復といった機能を実現するための重要な礎となることを報告した(Soft Matter, 2022, 18, 3644.)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当該年度においては、三本の論文発表に繋がり、ボトルブラシポリマーの基本物性について重要な知見が確立されてきている。特に、非膨潤性・高速なゲル化・効率の良いネットワークの組み換えといった性質は当初想定していなかった機能展開であり、当初の計画以上の進展が見られている。
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Strategy for Future Research Activity |
ボトルブラシポリマー末端に生体材料由来の架橋性ユニットを組み込むことで、新たな架橋方式によるハイドロゲルの創製を試みる。また、これまでは側鎖末端に官能基を組み込んだ機能創製のみを展開していたが、刺激応答性高分子からなるボトルブラシポリマーも創製することにより、ハイドロゲルの動的な挙動の特徴についても追及する。
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Research Products
(5 results)