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2020 Fiscal Year Annual Research Report

非平衡プラズマが創る新規触媒機能と活性種輸送・表面反応ダイナミクス解明

Research Project

Project/Area Number 19J00517
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

亀島 晟吾  北海道大学, 工学研究院, 特別研究員(PD)

Project Period (FY) 2019-04-25 – 2022-03-31
Keywordsプラズマ触媒 / プラズマ化学 / 非平衡プラズマ / メタン改質 / 水素
Outline of Annual Research Achievements

本研究課題は、プラズマ触媒反応における触媒表面反応メカニズムの解明することを目的としている。メタンのドライ改質(CH4 + CO2 → 2H2 + 2CO)を対象としており、2020年度は触媒表面に形成される吸着種および触媒の化学状態を観測し、プラズマ照射によるメタン改質反応の反応経路の変化を見出した。
本年度は触媒表面のRaman分光分析を行った。触媒は昨年度製作法を確立したNi/SiO2触媒と本年度入手したLa-Ni/Al2O3触媒を使用した。一般にメタン改質触媒の担体として使用されるAl2O3と異なりSiO2は蛍光を発しないため、Ni/SiO2触媒は微弱なRaman散乱光の検出を可能にすると期待していたが、実際には検出できなかった。La-Ni/Al2O3触媒からはRamanスペクトルは検出されなかったものの、Al2O3中に不純物として存在すると考えられるCr3+の蛍光スペクトルが観測された。この蛍光スペクトルはH2プラズマにより還元した触媒からは観測されず、CO2プラズマにより酸化した触媒から観測された。このことから、本蛍光スペクトルは触媒の酸化・還元状態反映していると考えられる。CO2プラズマによる酸化処理(410 °C)を施し蛍光が観測される触媒に対してCH4流下でプラズマ処理または熱処理(190 °C)を施したところ、プラズマ処理を施した触媒は蛍光強度が低減し、熱処理を施した触媒は変化がなかった。これは、熱反応が進行しない低温であってもCH4プラズマ下ではプラズマが生成する振動励起CH4やCH3ラジカルのような活性種が触媒を還元したことを示している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

La-Ni/Al2O3触媒に対してRaman分光分析を行った結果、Al2O3中に存在するCr3+をプローブイオンとした反応診断が可能であることが示唆された。実際に反応診断を行ったところ、CH4流下で熱処理では反応しない低温(190 °C)であっても、プラズマ照射することで還元反応が進行していることを確認できた。よって本年度の目的である触媒表面の観測による反応診断を達成したと判断した。

Strategy for Future Research Activity

2020年度の研究ではAl2O3中に存在するCr3+の蛍光スペクトルが触媒の酸化・還元状態を反映していることを利用して反応診断を行った。2021年度は、XPSなどによりAl2O3表面の化学状態(Al-O-Al, Al-O-Hなど)の観測を予定している。これにより、Cr3+の蛍光スペクトルから触媒表面の化学結合状態を推察する。担体の状態変化と金属粒子上の吸着種からプラズマ照射による触媒反応の反応経路の変化および反応促進メカニズムを解明する。

  • Research Products

    (3 results)

All 2021 Other

All Presentation (1 results) Remarks (2 results)

  • [Presentation] プラズマ触媒反応を用いたメタン改質における触媒表面化学種解析2021

    • Author(s)
      亀島晟吾、野崎智洋、佐々木浩一
    • Organizer
      第68回応用物理学会春季学術講演会
  • [Remarks] Google Scholar

    • URL

      https://scholar.google.co.jp/citations?user=wUK4KBQAAAAJ&hl=ja

  • [Remarks] ORCID

    • URL

      https://orcid.org/0000-0001-5431-8944

URL: 

Published: 2021-12-27  

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