2019 Fiscal Year Annual Research Report
開花・結実が導く植物個体死の制御因子Deathホルモンの同定と生理的基盤の理解
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19J00658
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
平川 健 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | 花発生 / 老化 / DNA損傷応答 / エピジェネティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
植物の一生は種子の発芽から始まり、栄養成長から生殖成長への相転換を経て、種子を残してその生涯を終える。その中でも花の開花・結実は、特定の植物種において個体死と直接つながっている。例えば、花・果実を切除し続けると植物の寿命は伸びる一方で、どんなに栄養を供給し続けても枯死は免れない。これらの知見から、花由来の植物個体死の制御因子「Deathホルモン」仮説が約40年以上前に提唱されたが、未だ分子実態の同定には至っていない。その大きな理由としては、花で産生されるDeathホルモンが極微量であることが挙げられる。そこで本研究では、花の開花を人為的に操作できるシロイヌナズナ一斉開花系を用いて、Deathホルモンを高感度に探索・同定することを目的とした。また、動物では老化に伴いストレス応答能が低下することが報告されている。興味深いことに、人為的にストレス応答能の低下を抑制することで寿命が伸びることも明らかにされており、ストレス応答能と個体寿命には密接な関係があることがわかる。そこで本研究では、申請者がこれまで取り組んできたDNA損傷応答に注目し、植物個体死におけるDNA損傷応答の機能的意義の解明にも取り組む。 1.植物個体死の制御因子Deathホルモンの同定 シロイヌナズナ一斉開花系において花発生を高度に同調できる実験系の検討を行った。その結果、通常の生育温度よりも低温で培養すると同調率が向上することがわかった。
2.植物個体死におけるDNA損傷応答の機能的意義の解明 動物の老化に伴うストレス応答能の低下にはヒストン修飾を介したエピジェネティック制御が重要な役割を果たす。そこで、DNA損傷応答に異常を示すシロイヌナズナのエピジェネティック因子変異体を逆遺伝学的スクリーニングにより探索した。その結果、DNA二本鎖切断に対して低感受性を示すヒストン脱メチル化酵素(HDM)変異株を同定した。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(8 results)