2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19J00742
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
村田 佳代子 千葉大学, 人文科学研究院, 特別研究員(PD) (40837465)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | ベクション / 高齢者 / 若年者 / 視覚 / 前庭感覚 / 姿勢 / 実験心理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者の移動の事故に繋がる歩行問題にベクションという自己移動感覚を指標として,若年者のデータと高齢者のデータを比較して要因を解明する事を目的とする.最終年度は,立位と着席の姿勢による違いに加え,マスク着用による周囲情報の欠如が歩行時に与える影響を若年者と高齢者で比較した.視覚刺激はキャンパス内の歩道を歩行速度で等速に移動している動画を75インチの大型モニターから観察した.一部の成果は,2つの学会にて発表した.主に上記の研究を遂行するために、実験機材購入費,実験補助のための人件費,実験参加者への謝金、学会参加に関する参加費等が割り当てられた.成果は以下の4つであった. 1)若年者を対象としてマスクの有無,刺激の提示位置,刺激提示画面の面積がベクションの生起に及ぼす影響を検討し,そこから移動する際の視覚情報の特徴を考察した.刺激提示画像の面積は広い方が強く生じ,マスク装着時のベクションは阻害されるのではなく,むしろ検出し易くなるという結果になった(日本基礎心理学会第41回大会で発表). 2)高齢者を対象として1)と同様の手続きで実験を実施し,高齢者のデータを解析し若年者のデータと比較したところ,若年者より高齢者の方がベクションを早く生じることが確認された.高齢者群ではマスクの有無に違いは見られなかった(日本視覚学会2023年冬季大会発表). 3)若年者を対象として立位姿勢と着席姿勢で空間的視覚情報の提示位置の関係についてベクションに及ぼす影響の比較した.解析した結果,着席姿勢よりも立位姿勢で刺激を観察した場合にベクションが強く感じることを確認した.提示位置では,正面と床面に提示した条件は左右に刺激が提示されるよりも強く感じることを確認した. 4)高齢者を対象として3)と同様の実験を実施し現在解析中である.
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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