2021 Fiscal Year Annual Research Report
低酸素環境下での血流制限を伴う有酸素性運動の効果に関する研究
Project/Area Number |
19J01474
|
Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
水野 沙洸 法政大学, その他部局等, 研究補助者
|
Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
|
Keywords | 血管内皮機能 / 有酸素性運動 / 血流制限下の運動 / 血流依存性血管拡張反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,これまでに報告されている研究および予備実験の結果から,当初予定していた実験内容の修正を行った.低酸素ガス吸入を使用せずとも,運動時の大腿部への圧を調整することで,低酸素ガス吸入と同様の環境(組織酸素飽和度の低下)を作り出すことができることを確認した.したがって,血流制限下の運動を対象に研究を遂行した. 本年度実施した研究では,若年男性10名を対象とした.事前に測定した最高酸素摂取量の40%強度にて,30分間の下肢自転車エルゴメータ運動を3条件にて実施した:①血流制限を行わない条件(CON条件),②および③動脈遮断圧の40%あるいは80%にて大腿基部に血流制限を行う条件(40%条件および80%条件).なお,動脈遮断圧は超音波診断装置を用いて,安静仰臥位時に大腿基部を漸増的に駆血した際,後脛骨動脈の血流速度が消失する圧を動脈遮断圧として定義した.運動中は心拍数と血圧を連続的に記録した.運動前後に上腕動脈における血流依存性血管拡張反応(FMD)を測定した.その結果,血流制限下の自転車運動により平均血圧は上昇し,その程度は80%条件が最も大きかった.FMDは運動後にいずれの条件においても低下したが,40%条件およびCON条件のFMDに差は認められなかった.一方,80%条件では他の2条件と比較して運動後に低値を示した.以上の結果から,有酸素性運動時における血流制限は,動脈遮断圧を基準として高圧を用いる場合,非活動肢における顕著な血管内皮機能の低下を誘発する一方で,低圧を用いる場合はその低下が軽減されることが明らかとなった.
|
Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)