2019 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣機能の損傷の定量化を可能とする汎用性の高いマーカーの探索
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19J02081
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
磯野 渉 帝京大学, 産婦人科学講座, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | 卵巣子宮内膜症嚢胞 / 卵巣機能左右差 / 卵巣悪性腫瘍 / 多能性幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
1: 卵巣子宮内膜症性嚢胞に関連して帝京大学医学部附属溝口病院のデータを収集・解析した。具体的には、子宮内膜症性嚢胞に対して、2011-2018年の期間にジエノゲストでの治療を施行した174名を抽出し、4名の悪性転化(卵巣癌発症)の症例に対して、リスク因子の指摘を行った。結果は英文誌に掲載された。(J Med Case Rep. 2019 Oct 22;13(1):314.) 2: 卵巣子宮内膜症性嚢胞の左右差とASRM scoreの関係性について、2014-2019年の期間に帝京大学医学部附属溝口病院で腹腔鏡下手術を施行した302名の患者のデータを収集・解析した。ASRM scoreを上昇させる(子宮内膜症を重症化させる)有意な因子を抽出することで、中心となる病巣が右卵巣である場合に高いScoreとなることを指摘した。結果は英文誌に投稿中である。 3: 再生医療の分野において、より汎用性・応用性の高いiPS細胞の作成を目的として、naïve型のiPS細胞の研究を開始した。既製品の培地を改良し、新しい培養方法を開発した。結果は現在英文誌に投稿準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
臨床研究においては、所属する大学病院のデータを使用し、査読付きの英文誌に1本報告し、現在もう1本も再投稿中である。また、基礎分野については、多能性幹細胞(iPSC)の新しい培養方法を開発し、投稿準備中であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
1: 臨床分野に関しては、卵巣腫瘍における悪性腫瘍の診断方法を深層学習を利用して施行する方法を開発する(卵巣子宮内膜症嚢胞の悪性転化の研究の継続) 2: 基礎分野に関しては、臨床応用可能な多能性幹細胞の作成方法として、naive型の幹細胞の培養方法をさらに合理化する(培養条件の検討)
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Research Products
(2 results)