2019 Fiscal Year Annual Research Report
Ror受容体を介した新たな骨格筋再生・変性制御メカニズムの解明
Project/Area Number |
19J10186
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
紙崎 孝基 神戸大学, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 骨格筋 / 異所性脂肪組織 / 間葉系前駆細胞 / Ror2 / Wnt5b |
Outline of Annual Research Achievements |
骨格筋に常在する間葉系前駆細胞(Mesenchymal Progenitor cells: MPCs)は、骨格筋の病的状態下において脂肪細胞に分化し、骨格筋における異所性脂肪組織の蓄積を誘導し筋機能の低下を引き起こす。このことから、MPCsによる異所性脂肪組織の蓄積メカニズムの解明は喫緊の課題とされている。 我々はこれまでにMPCsにおいて受容体型チロシンキナーゼRor2が高発現していることを見出していたが(未発表)、その機能については不明であった。そこで、本研究ではMPCsにおけるRor2の機能解明を目的とした解析を行った。まず、MPCs特異的にRor2を欠失させることのできるRor2コンディショナルノックアウトマウスを作製し、当該マウスを用いた解析を行った。コントロールマウスとRor2 cKOマウスの前脛骨筋にグリセロールを投与し、異所性脂肪組織の蓄積を伴う骨格筋損傷を誘導したところ、Ror2 cKOマウスでは異所性脂肪組織の蓄積が抑制された。また、このときRor2のリガンドとして知られるWnt5aおよびその近縁分子であるWnt5bの発現変動について解析したところ、Wnt5bのみグリセロール投与後に発現上昇することが確認された。さらに、野生型マウスから単離・培養したMPCsを用いた解析から、Wnt5b-Ror2シグナルはMPCsの増殖を促進することが明らかとなった。実際、骨格筋の変性が生じる際にはMPCsの数が異常に増加することが知られているが、そのメカニズムについては不明な点が多い。以上のことから、骨格筋の病的状態下では、Wnt5b-Ror2シグナルによってMPCsの増殖が過剰に促進されることで、異所性脂肪組織の蓄積が生じる可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(2 results)