2020 Fiscal Year Annual Research Report
Didactic Controversy and Curriculum Transition on Moral Education Reform in Germany
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19J10450
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
平岡 秀美 筑波大学, 人間総合科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 価値教育 / 道徳教育 / 倫理授業 / ドイツ教授学 / 教育方法学 / カリキュラム / 新カント派 / 超越論的批判 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ドイツにおける倫理・道徳教育科目をめぐる教授学的論争とその授業構想を明らかにすることであった。2021年度には、前年度までの研究成果のを補完する作業を行なった。この作業は、教授学的論争とカリキュラム変遷についての二つの方向性から、これまでに発表した研究論文に対してそれぞれ研究対象の範囲を拡張・深化するものである。 教授学的論争について、2021年3月に発表した研究論文「ドイツの価値教育における『態度』育成に対するハイトガーの批判」では、「授業科目としての倫理」というシンポジウム、『教育学的プロジェクトとしての倫理』という論文集で、アルフレッド・ペッツェルトの理論を参照しつつ、ドイツの価値教育を批判したマリアン・ハイトガーの主張を取り上げた。この論文執筆過程で、ハイトガー以外にもペッツェルトの理論を参照し、倫理・価値教育に対して論考を寄せた研究者が複数存在することが判明した。本年度はその中でも特に、ユルゲン・レクスとラインハルト・シルメラーという二人の研究者の所論を追跡した。今後これらの諸論とペッツェルトの理論とを照らし合わせ、その関係性を仔細に浮かび上がらせることにより、ペッツェルトの理論を経由して現代ドイツの価値教育に対していかなる教授学的示唆が得られるのかを明らかにする。 カリキュラム変遷について、2018年に発表した研究論文「ドイツ・ブランデンブルク州におけるLER科導入に対する教授学的批判」に続く研究として、「ドイツ・ブランデンブルク州におけるLER科導入以降の批判・反批判の展開」とのタイトルで、日本道徳教育学会において発表を行なった。具体的には、LER科のモデル試行におけるカリキュラム編成に関わったヨルグ・ラムゼーガーによる応答の検討を通して、LER科のカリキュラムに込められた意図の教育学上の解釈がどのようにして変遷したのかを捉えることを試みた。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)