2020 Fiscal Year Annual Research Report
心不全における短鎖脂肪酸を介した分子制御機構の解明
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19J10469
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梅井 正彦 東京大学, 大学院医学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 心不全 / 短鎖脂肪酸 / 心肥大 / 酪酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
概ね当初の研究予定通り、心臓における短鎖脂肪酸受容体探索(1細胞解析、受容体刺激)、そして短鎖脂肪酸の中でも酪酸において心臓でのHDAC阻害作用を呈することを明らかとし、心臓肥大に関与するメカニズムについて解析を行った。 研究成果として、シングルセルRNA-seq解析を用いて、心筋細胞において短鎖脂肪酸の既知の受容体は存在しないことが明らかとなった。 一方で、短鎖脂肪酸の中でも酪酸が心筋細胞においてもヒストンアセチル化を促す作用があることを明らかなった。さらに酪酸には心筋細胞の肥大抑制効果を認めたことから、HDAC阻害作用を介した心肥大抑制作用があることが推測され検証を追加することとした。過去の報告においてHDAC2が心肥大に関与していることが示されていることから、酪酸はHDAC阻害によってHDAC2作用が減弱することによって肥大抑制を来している可能性が検討された。培養細胞においてに酪酸はHDAC2をタンパクレベルにdegradationを来していることが明らかとなり、結果、Inpp5fの転写が亢進することによりPI3K経路の抑制、p-aktの抑制を介して心肥大抑制機序を呈していることが考えられた。すなわち、酪酸が減少する疾患においては健常人に比較して心肥大を来しやすいエピジェネティクス変化を来していることが推測される。 今後はin vivoモデルについて検証するとともに、心肥大以外への短鎖脂肪酸の作用についても検証を行う予定である。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] Oral administration of Euglena gracilis Z alleviates constipation in a mouse model of isoproterenol-induced heart failure.2020
Author(s)
3.Masahiko Umei, Hiroshi Akazawa, Ayaka Nakashima, Kosuke Yasuda, Akiko Saga-Kamo, Hiroki Yagi, Qing Liu, yabumoto, Hiroshi Matsunaga, Hiroshi Kadowaki, Ryo Matsuoka, Issei Komuro.
Organizer
The 84th Annual Scientific Meeting of the Japanese Circulation Society.
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