2020 Fiscal Year Annual Research Report
多様なステロイドの網羅的な短工程全合成を指向した新奇ステロイド中間体の創製と応用
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19J10599
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
越野 晴太郎 東北大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 有機触媒 / ステロイド / 全合成 / 脱芳香化 / 不斉四級炭素構築 |
Outline of Annual Research Achievements |
採用者は昨年度の研究成果に引き続き、ステロイド類の短工程かつ効率的な新規合成法に関して研究を行った。しかし計画したFriedel-Crafts型の反応もしくはラジカル型の環化反応を用いた脱芳香化を伴う不斉四級炭素構築反応は、反応条件の探索が本基質、モデル基質いずれの場合も難航したため、このルートの検討は一時中断することとした。一方で、採用者が並行して研究していた軸不斉分子の新規立体選択的合成については大きな進展があったため、こちらについても研究を進展させた。軸不斉分子は不斉触媒や不斉配位子として有用なのみならず近年では発光材料としての応用も期待されており、その高効率かつ高立体選択的な合成法の開発は重要な課題である。本年度において採用者は、以前報告した有機触媒を用いた軸不斉分子の立体選択的合成法を発展させ、軸不斉分子のワンポットかつエナンチオダイバージェントな合成法を確立した。本手法においては安価に入手可能な不斉源の片方のエナンチオマーより、目的とする軸不斉分子の両エナンチオマーをそれぞれ高立体選択的に合成できる点で新規かつ有用である。本成果については現在論文投稿中である。また、有機触媒のポリマーへの固定化についても研究し、ポリスチレン(PS)-ポリエチレングリコール(PEG)の共重合ポリマーに担持した有機触媒が水溶媒中で高い反応性を示すことを見出した。これについては日本化学会誌Bull. Chem. Soc. Jpn.に原著論文として掲載された。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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