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2019 Fiscal Year Annual Research Report

狂犬病ウイルスの末梢における新規感染経路の解明

Research Project

Project/Area Number 19J10963
Research InstitutionGifu University

Principal Investigator

高橋 龍樹  岐阜大学, 連合獣医学研究科, 特別研究員(DC2)

Project Period (FY) 2019-04-25 – 2021-03-31
Keywords狂犬病ウイルス / 末梢組織 / Cre-loxP システム / 病原性発現機序 / 標的細胞
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、狂犬病ウイルスの末梢組織における新規感染経路を解明することを目的としていた。その第1段階として、皮下組織において本ウイルスが最初に感染する細胞(標的細胞)の同定を試みた。
この標的細胞を高感度に検出するためには、感染伝播能を有さないCre蛋白質発現狂犬病ウイルスを、Cre蛋白質依存的に赤色蛍光蛋白質(tdTomato)を発現する遺伝子改変マウスの皮下に接種する方法が有用な方法であると考えた。そこで、このCre発現ウイルスを作出し、本株を遺伝子改変マウスの皮下に接種した。結果、皮下組織において標的細胞と疑われる細胞の検出に成功した。また、同組織のHE染色により、本細胞の細胞種を検討したところ、組織学的特徴から血管内皮細胞である可能性が示された。
一方で、標的細胞と疑われる本細胞の検出効率は極めて低く、さらなる条件検討が必要であることも示された。今後は、本実験系の検出効率をさらに改善した上で、細胞マーカーを用いた免疫染色による標的細胞の同定を実施する予定である。
以上により標的細胞の細胞種が同定された際には、その標的細胞から神経系へのウイルスの伝播を確認する必要があり、そのための新たな実験系についても確立することが求められる。この実験系として、感染伝播能を有するCre発現ウイルスと上述の遺伝子改変マウスを用いた実験系が有用であると考えられる。感染伝播能を有するCre発現ウイルスの確立についても今後の課題の一つである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本年度、実験系の確立と標的細胞の細胞種の同定を目標としていた。本年度で実験系の確立に成功したものの、未だ標的細胞種の同定に至っていない。そのため、さらに実験系を改良することが求められる。
また、本年度計画していた海外研究者との共同研究がコロナ禍により、移動ができず延期となった。そのため、研究計画に変更が生じた。

Strategy for Future Research Activity

まず、本実験系において、標的細胞の検出効率を改善する必要がある。そこで、接種方法の条件検討を行うことが求められる。同時に、Creの発現量が少ないことが、原因の一つである可能性があるため、Creを高発現するウイルスの確立を目指す。
この遺伝子改変ウイルス以外にも新たなCre発現ウイルスを確立する必要がある。具体的には、前述の通り、感染伝播能を有するCre発現ウイルスの確立が求められる。また、狂犬病ウイルスに普遍的な標的細胞を同定するうえで、一株だけでなく、様々な実験室株や野外流行株で同様の検討を実施する必要があり、そのためにも、多様なウイルス株で同実験系を確立する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2019 Other

All Int'l Joint Research (1 results) Presentation (1 results)

  • [Int'l Joint Research] フレードリヒ・レフラー研究所(ドイツ)

    • Country Name
      GERMANY
    • Counterpart Institution
      フレードリヒ・レフラー研究所
  • [Presentation] 狂犬病ウイルスの末梢感染動態解明のためのCre発現ウイルスの樹立2019

    • Author(s)
      高橋龍樹、伊藤直人、堀江真行、大沢匡毅、山田健太郎、酒井洋樹、岡田和真、西山祥子、西園晃、杉山誠
    • Organizer
      第162回獣医学会学術集会

URL: 

Published: 2021-12-27  

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