2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Tractor Driving Simulator for Reduction of Fatal Farm Accidents
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19J11183
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| Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
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Principal Investigator |
渡辺 将央 東京農工大学, 大学院生物システム応用科学府, 特別研究員(DC2)
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| Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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| Keywords | トラクタ / 横転事故 / ドライビングシミュレータ / 非線形力学 / 農作業安全 / シミュレーション / 計算力学 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
２０１９年度は、農用トラクタの非線形力学モデルの開発を行った。具体的には、農用トラクタのジャンプ・横滑りモデルの開発を行った。農用トラクタの横転発生時には、車軸荷重が減少し、横滑り及びジャンプが発生することが明らかとなっている。そこでこの非線形現象を農用トラクタの運動力学モデルに導入し、横転事故の再現をシミュレーション上で試みた。実際に横転事故が発生した事例トポグラフィを利用し、その路面形状上で開発モデルを走行させ、パラメータスタディを行った。計算結果から、高速走行時あるいは低摩擦走行時に農用トラクタ特有の非線形性が顕在化し、横転事故へと至る可能性が明らかとなった。
非線形力学モデルの開発と並行して、トラクタ・ドライブシミュレータの開発にも着手した。商用ドライブシミュレータであるCarSimを利用し、既存モデルの農用トラクタでの拡張を試みた。CarSimは既にトラクタモデルを有しているが、乗用車ベースでモデル開発が行われており、サスペンションやインプルメントなどの個別部分において更なる作りこみを要する。また、本研究が取り組んでいる農用トラクタ特有の非線形力学現象の再現などについても議論の余地がある。そこで、開発モデルとCarSim、実機試験の結果を比較する検証試験を行った。検証試験の結果から、一部の転倒・転落事故をシミュレータ上で再現するなどの特定の目的において、CarSimドライブシミュレータの有効性が明らかとなった。今後、農用トラクタ非線形力学モデル、CarSimシミュレータを組み合わせた横転事故研究を進める。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
既に開発した横滑りモデルの成果をベースとした学術論文が農業工学分野のトップジャーナルであるBiosystems Engineeringに掲載されている。また、ドライビングシミュレータの有効性についても一定度の検証がなされている。
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| Strategy for Future Research Activity |
今までの研究において、農用トラクタの代表的非線形現象であるジャンプ、横滑りをモデル化してきた。今後は、更に非線形現象として知られるパワーホップ現象のモデル化に取り組む。非線形力学モデル開発と並行して、ドライビングシミュレータによる横転事故防止方策の検討も行う。
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