2020 Fiscal Year Annual Research Report
混相流体の特性を含む大気境界層パラメタリゼーションの開発
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19J11255
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岡地 寛季 北海道大学, 大学院工学研究院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 暴風雨 / 雨滴 / 飛沫 / レーダ観測 |
Outline of Annual Research Achievements |
暴風下における大気境界層内に混在する雨滴と海面から発生する砕波飛沫(以下,飛沫)を分類する手法を(1)船舶レーダおよび(2)パーティクルカウンタを用いた観測の両観測手法に対して提案した. (1)船舶レーダを用いた観測では,降雨と飛沫を対象に観測を行い,観測結果から求めた規格化された後方散乱断面積(以下,NRCS)と粒径分布を仮定した上で電磁波の散乱原理に基づいて求めたNRCSを比較し,粒径分布を推定するアルゴリズムを提案した.同手法を2018年に実施したレーダ観測結果に適用することで風速40m/s程度の暴風下における飛沫質量密度の鉛直分布を推定した.同手法を用いることで,風速別の飛沫粒径分布を海面からの高さごとに推定することが可能となった. (2)パーティクルカウンタを用いた観測は海上で雨滴と飛沫を対象に実施した.同地点では転倒ます雨量計や風速計,波高計を用いた集中観測を行った.海上における降雨観測では,飛沫が混入する可能性がある.雨滴の粒径は0.1mmから数mm程度の粒径範囲まで存在する.その粒径に対する粒子数の特徴を表す粒径分布は降雨の特徴を表すだけでなく,レーダ雨量計による降雨強度推定において重要なパラメタとなる.2019年度に実施にした観測結果から,雨滴の粒径分布の形状を変化させるパラメタが無降雨かつ風速が増加する時間帯において,1mm以下の粒子数の増加する特徴を示した.この特徴は前述した飛沫の混入を表す特徴である.さらに本研究では,飛沫の粒径分布を20 m/sまで推定し,その飛沫の粒径分布を用いて,降雨量に対する飛沫量の割合を推定した.
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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