2020 Fiscal Year Annual Research Report
Challenge toward simultaneous reduction in displacement and acceleration in a low-frequency structure by physical implementation of rate-independent linear damping
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19J11299
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
LUO HAO 東北大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 複素減衰 / 一般化マクスウェルモデル / 因果的フィルター / 負剛性 / Biotモデル / レオロジー / 非整数階微積分 / Scott-Blairモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,超高層建物や免震建物のように長周期地震動の影響を受けやすい構造物に生じる地震時過大変形を効果的に抑制する「変位制御設計」の考え方に基づき,それに有効な「複素減衰」を実デバイスとして実装する方法を提案した.複素減衰は,因果律を満足しない理論上の理想的減衰要素であるが,既往研究で複素減衰の性能を近似する双一次型の因果的デジタルフィルターが提案されており,アクティブ/セミアクティブ制御で複素減衰に近い性能を実現している.本研究では,この研究を更に発展・展開して,因果的デジタルフィルターをパッシブデバイスとして実装する方法を提案した.具体的には,Maxwell要素に負剛性要素を並列結合することで因果的デジタルフィルターと等価なインピーダンス特性が実現できることを示した.また,解析的・実験的検討により提案デバイスが長周期構造物の地震時過大変形抑制に有効であることを示した. パッシブデバイスとして,当初の研究計画ではその粘性部が速度に比例する抵抗力を発揮するモデルのみを対象としていたが,粘性部変形の分数次導関数に比例する抵抗力を発揮する要素にも検討の対象を拡張した.この分数次導関数モデルと線形バネの直列結合によりScott-Blair モデルを構成し,より高い精度で複素減衰を近似できることを示した. さらに,分数次導関数モデルにおいて,その次数を変化させることで,従来知られていた複素減衰の因果的近似モデルを表現できることを発見し,これが,複素減衰の因果的近似モデルに関する統一理論の基礎となることを明らかにした.
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)