2020 Fiscal Year Annual Research Report
異常翻訳に起因する品質管理機構におけるリボソームのユビキチン化制御
Project/Area Number |
19J11326
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
杉山 誉人 東北大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | リボソーム / 翻訳 / ユビキチン化 / Ccr4-Not / ZNF598 |
Outline of Annual Research Achievements |
採用第二年度では、翻訳速度遅延時におけるリボソームのユビキチン化制御について解析を行った。 リボソームによる翻訳反応は一定の速度ではなく、緩急をつけて行われている。この翻訳速度の変化は、リボソームへのアミノアシルtRNAのリクルートのしやすさに依存しており、コドン至適度として定義づけられている。また、翻訳速度を遅延させる非至適コドンに富んだmRNAの安定性は相対的に低いことが報告されている。申請者の所属研究室では、国際共同研究により、コドン至適度に依存したmRNA分解は、遺伝子発現を広範に制御するCcr4-Not複合体により誘導されていることを昨年度までに明らかにし、今年度報告した。申請者は、Ccr4-Not複合体の構成成分であるNot4によるリボソームタンパク質eS7のユビキチン化が本反応に重要であることを明らかにした。 また、翻訳伸長反応を阻害するmRNA配列の翻訳は、リボソームの動きを停止させることが明らかになっている。リボソームの衝突は、その mRNA 由来の合成途上のペプチド鎖が産生されないだけではなく、後続のリボソームによる翻訳を阻害するために、細胞にとって有害である。細胞は、これを回避するためにRibosome-associated Quality Control(RQC)と呼ばれる品質管理機構を備えており、異常翻訳を解消している。申請者は、昨年度までに哺乳類細胞におけるRQC関連因子を同定し、今年度はRabbit Reticulocyte Lysateによる試験管内翻訳系を用いたRQC反応の再構成を行なった。その結果、衝突リボソームは、ZNF598によるリボソームタンパク質uS10のK63型ポリユビキチン化を受けること、さらにこの反応がhRQT複合体に依存した解離反応に必要であることを明らかにした。本成果は論文投稿準備中である。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] The Ccr4-Not complex monitors the translating ribosome for codon optimality2020
Author(s)
Takato Sugiyama, Yoshitaka Matsuo, Robert Buschauer, Ying-Hsin Chen, Najwa Alhusaini, Thomas Sweet, Ken Ikeuchi, Jingdong Cheng, Yasuko Matsuki, Risa Nobuta, Andrea Gilmozzi, Otto Berninghausen, Petr Tesina, Thomas Becker, Jeff Coller, Roland Beckmann and Toshifumi Inada
Organizer
Cold Spring Harbor Laboratory Meeting :Translational Control (Virtual Conference)
Int'l Joint Research
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