2019 Fiscal Year Annual Research Report
mRNAのキャップ構造におけるm6A修飾酵素の探索及び機能解析
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19J11333
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
穐近 慎一郎 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | RNA / キャップ / RNA結合タンパク質 / RNA修飾 |
Outline of Annual Research Achievements |
真核生物においてmRNAの5′末端にはキャップ構造が付与されるが、キャップ構造に続く5′末端領域に起こるメチル化修飾によって新たな機能が付与される。このようなメチル化修飾の中で、5′末端の1塩基目に存在するN6,2′-O-ジメチルアデノシン(m6Am)修飾のN6-メチル基の生合成過程や生理学的意義は未解明であった。これまでの研究過程において、私はm6Am修飾のN6-メチル化を担う新規メチル化酵素としてCAPAMを同定し、生化学的解析およびX線結晶構造解析を通して、CAPAMの基質特異性や基質RNA認識機構、メチル基転移反応機構を明らかにしてきた。またCAPAMおよびm6Am修飾が遺伝子発現に与える影響を解析したところ、mRNAの安定性にはほとんど寄与していないが、CAPAMおよびm6Am修飾はmRNAの翻訳効率に貢献していることが示唆された。これまでの研究成果はScience誌に報告している(Akichika, Hirano, et al., Science 363 (2019))。 このような研究背景のもと、本研究ではm6Am修飾がどのようにmRNAの翻訳制御に関与しているのか、その分子機構の解明を目指した。m6Am修飾がどのようなタンパク質によって認識されることで機能を担っているのか探索した。共同研究を行い、m7Gpppm6Am構造に特異的に濃縮されたタンパク質が2種類、m7GpppAm構造に特異的に濃縮されたタンパク質が1つ得られた。現在はこれらのタンパク質がin vivoおよびin vitroにおいてどのようにmRNAと相互作用することでmRNAの翻訳効率に貢献しているのか解明することを目指している。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Cap-specific terminal N6-methylation of RNA by an RNA polymerase II-associated methyltransferase2019
Author(s)
Shinichiro Akichika1, Seiichi Hirano, Yuichi Shichino, Takeo Suzuki, Hiroshi Nishimasu, Ryuichiro Ishitani, Ai Sugita, Yutaka Hirose, Shintaro Iwasaki, Osamu Nureki, Tsutomu Suzuki
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Journal Title
Science
Volume: 363
Pages: eaav0080
DOI
Peer Reviewed
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