2019 Fiscal Year Annual Research Report
不均一熱負荷並列ミニチャネルを流れる沸騰流の流量変動・伝熱特性の解明
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19J11483
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
黒瀬 築 九州大学, 工学府, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 並列ミニチャンネル / 不均一熱負荷 / 沸騰熱伝達 / 流量分配 / 密度波振動 / シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,ヒートポンプ用高性能熱交換器の開発を目的として,流路間の熱負荷が均一・不均一な並列ミニチャンネルを対象に,実験により沸騰熱伝達,流量分配および流量振動(密度波振動)の基礎特性を明らかにするとともに,これらを予測するシミュレーションモデルの開発を行ったものである. まず基礎的な2並列ミニチャンネルを対象に,高温流体により冷媒を加熱する方法を用いて,実機を想定した平均流量・平均伝熱面温度条件における沸騰熱伝達実験を行った.実験では,伝熱面温度の流路間不均一度と冷媒への伝熱量の関係について,平均流量と分岐前乾き度を変えながら検討した.その結果,流路間の伝熱面温度差が拡大するにつれて,冷媒への伝熱量は,伝熱面温度が高い流路側ではほとんど変化せず,低い側では大きく低下し, 2流路平均の伝熱量は顕著に低下することを明らかにした.また,上記特性を予測するシミュレーションモデルを開発し,モデルにより得られた冷媒への伝熱量が,実験結果と定量的に一致することを確認した.さらに本モデルが,実験では測定の難しい各流路の流れ方向局所乾き度,局所熱伝達率,局所熱流束に加えて,各流路への冷媒分配量を予測でき,実験で生じた伝熱量変化のメカニズムを定量的に説明できることを確認した. さらに,並列ミニチャンネルで生じる密度波振動について,シミュレーションモデルを用いて検討した.まず,本モデルが,流量と圧力損失の時間変動を計算でき,密度波振動の発生機構を再現できること,実験で得た流量振動の周期と差圧振幅を精度よく予測できることを確認した.また,均一熱負荷の場合には,密度波振動の発生限界は流量によらず入口乾き度と平均出口乾き度の関係でよく整理できること,不均一熱負荷の場合には,均一熱負荷の場合に比べて流量振動が発生しやすいことが予測された.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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