2020 Fiscal Year Annual Research Report
組込み指向型脳型人工知能回路の実現とサービスロボットへの応用
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19J11524
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 悠一朗 九州工業大学, 生命体工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 脳型人工知能 / ホームサービスロボット / 扁桃体 / 海馬 / 前頭前野 / ハードウェア |
Outline of Annual Research Achievements |
ホームサービスロボットのための,個人の経験に基づいた知識の獲得を行う,複数のタスクに対応できる脳型人工知能モデルを考案した.このモデルは,前年度までに考案した海馬・扁桃体・前頭前野の機能を統合したモデルを拡張したもので,複数のタスクを継続して学習するとき,過去に学習したパラメータが,新たにタスクを学習することによって上書きされる破滅的忘却を回避することができる.これによりロボットは単一のタスクだけではなく,複数のタスクを学習・実行することができるようになる.また今年度は,モデルの新たな機能として,エピソードとその価値を記憶し,記憶に基づいたメンタルシミュレーションと行動決定をする機能を追加した.これによりロボットはたった数回の経験からエピソードを記憶し,記憶に基づいて価値の高い最適な行動選択ができるようになる. 提案するモデルをロボットのシステムと統合し,ロボットのデモンストレーションをロボカップジャパンオープン2020@ホームシミュレーションリーグにて披露した.このデモンストレーションでは,ロボットがナビゲーションの成功体験・失敗体験をエピソードとして記憶し,目的地に到達するためにはどの経路を選択するべきかを記憶に基づいてメンタルシミュレーションを行い決定する.これにより既存のナビゲーションシステムの問題を解決できることを示した.このデモンストレーションは審査員より高く評価され,Technical Challenge準優勝を受賞した. 提案するモデルのうち扁桃体モデルとそのハードウェア化に関する論文が学術雑誌に採録された.また,海馬・扁桃体・前頭前野の機能を統合したモデルの提案に関する論文が国際会議に採択され,論文及び発表が高く評価され学生論文賞を受賞した.複数のタスクに対応するモデルの学習法は特許の出願を行った.
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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