2020 Fiscal Year Annual Research Report
Observational study of Gamma-Ray Burst by the Large-Sized Telescope of the Cherenkov Telescope Array
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19J11940
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野崎 誠也 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | ガンマ線 / ガンマ線バースト / チェレンコフ望遠鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、(1)CTA大口径望遠鏡の焦点面カメラ性能評価試験、(2)かに星雲をはじめとするガンマ線天体の定常観測・データ解析、(3)現行MAGIC望遠鏡による活動銀河核フレアの解析を行った。 (1) 2019年度にてCTA大口径望遠鏡の焦点面カメラのハードウェア調整をおおよそ完了し、本年度にて読み出しノイズの夜光レベル依存性などのカメラの基本性能を評価する試験を行った。月光下での観測データから、光電子増倍管のアノードカレントモニターデータとペデスタルデータを用いて、ノイズレベルが夜光レベルの1/2乗に比例していることを確認した。 (2) 2020年度には、Covid-19による渡航制限の影響で、3か月間の試験・観測の中断期間があった。この中断期間ののちに、ガンマ線天体の定常観測を開始した。この定常観測期間では、超高エネルギーガンマ線の定常光源である”かに”星雲の観測に重点を置いた。そして、これまでにとられた18時間の観測データから現行望遠鏡と誤差の範囲内で無矛盾であるエネルギースペクトルを得ることできた。かに星雲観測・解析の他にも、活動銀河核Mrk 421のガンマ線フレア時の観測も行い、短時間スケールでの時間変動を確認するなど、突発天体に対する解析も行った。しかし、人工衛星からのアラートを受けて自動でガンマ線バーストを観測する体制はまだ構築されておらず、CTA大口径望遠鏡によるガンマ線バーストの検出は達成することができなかった。 (3)現行MAGIC望遠鏡で2020年1月に検出した、活動銀河核B2 1420+32の詳細な解析を行った。この天体は、平穏時よりも2桁以上フラックスの高い状態にあり、地上ガンマ線望遠鏡で初検出した。その後、多波長データと合わせて、このスペクトル構造は加速電子による放射で説明できることを明らかにし、責任著者として論文を投稿、受理された。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)