2020 Fiscal Year Annual Research Report
次世代シークエンサーを用いた脳海綿状血管奇形の新規原因遺伝子同定と治療標的の探索
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19J12355
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
本郷 博貴 東京大学, 大学院医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 脳海綿状血管奇形 / 出血性脳卒中 / 遺伝子変異 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に解析を行った多発脳海綿状血管奇形 5例の解析に続き、単発脳海綿状血管奇形 11例を対象とした解析を施行した。既報の関連遺伝子CCM1, CCM2, CCM3を含む約6000遺伝子をターゲットとしたパネルであるSureSelect XT Focused Exome (Agilent)を使用したターゲットシーケンスを行った(Illumina HiSeq2500)。第一にCCM1, CCM2, CCM3における変異を検索し、第二に、CCM1, CCM2, CCM3以外の関連遺伝子を抽出した。結果、単発例においては、詳細なゲノム情報解析においても、いずれの症例にもCCM1, CCM2, CCM3変異は認められなかった。CCM1, CCM2, CCM3以外の遺伝子変異の検索については、2例以上に変異が共通する遺伝子は同定されなかったが、2種の遺伝子、AUTS2 , SOBPにおいて、非同義のレアバリアントが各1例に同定された。多発例においては5例中3例(60%)がCCM1, CCM2, CCM3のいずれかに関連遺伝子変異が同定されたのに対し、単発例11例の解析においてはCCM1, CCM2, CCM3のいずれにも原因遺伝子変異は同定されず、多発例とは異なる遺伝的背景、発症要因があることが示唆された。 頭蓋内動脈狭窄症例を対象として行った遺伝子解析研究について、新規関連遺伝子変異の候補をまとめた研究論文を報告した。 前年度、一部の血管奇形組織において同定した血管奇形関連遺伝子変異候補について、血管内皮細胞株(human umbilical vein endothelial cells: HUVEC)を用いた機能解析を行った。結果、HUVECへの同変異タンパク質の過剰発現による血管内皮細胞機能異常が示された。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Comprehensive investigation of RNF213 nonsynonymous variants associated with intracranial artery stenosis2020
Author(s)
Hongo H, Miyawaki S, Imai H, Shimizu M, Yagi S, Mitsui J, Ishiura H, Yoshimura J, Doi K, Qu W, Teranishi Y, Okano A, Ono H, Nakatomi H, Shimizu T, Morishita S, Tsuji S, Saito N.
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Journal Title
Scientific Reports
Volume: 10
Pages: 11942
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] 頭蓋内動脈狭窄におけるRNF213変異の解析2020
Author(s)
本郷 博貴, 宮脇 哲, 今井 英明, 清水 暢裕, 寺西 裕, 堂福 翔吾, 小原 健太, 石神 大一郎, 小野 秀明, 中冨 浩文, 斉藤 延人
Organizer
第65回日本人類遺伝学会