2019 Fiscal Year Annual Research Report
Design and Synthesis of Firefly Luciferin Analogues to realize highly bright near infrared bioluminescence emission
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19J12615
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
池田 裕真 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 生物発光 / イメージング / 近赤外 / ルシフェリン / ルシフェラーゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
生体深部をイメージング可能なホタル生物発光系の構築を目的とし,発光反応中間体に注目した発光輝度の向上可能性を検証した.ATPと誘導体との縮合体は高輝度化に成功したものの,安定性や精製手法の確立,単離収率における課題が明らかとなった.そこで,基質化学構造の改変による長波長化および発光輝度双方の達成を試みることとした.開発指針としてホタル生物発光基質を有機蛍光色素と捉え,有機蛍光色素にみられる構造改変手法を模倣した. 1.環融合戦略を基盤とした近赤外発光ホタルルシフェリン誘導体群の創製 近赤外領域の光は,水などの生体分子による阻害が少ないことから,生体イメージングにおいて望ましいとされる.本研究では,既存の近赤外誘導体を基盤とし,環状アミン構造を組み込んだ計6種類の誘導体NIRLucsを合成した.いずれも天然のホタルルシフェラーゼFlucによる酵素認識を受け,近赤外発光を示した.さらに,NIRLucsは細胞膜透過性を持ち,生細胞系においても近赤外発光を示すことが確認された.良好な発光活性・血中滞留性を示したNIRLuc2を皮下腫瘍担癌マウスモデルへ応用したところ,天然の基質と比べて約7倍(近赤外では16倍)の発光輝度を示した. 2.環状アミノ基アゼチジン置換による発光輝度向上の可否検証 ホタル発光基質をPush-Pull型の蛍光色素と見立て,Twisted Intramolecular Charge Transfer(TICT)の抑制による発光輝度向上の可否について検証した.本研究では,異なるルシフェリンコアに対して,アゼチジニル基を導入した誘導体を計5種類合成し,ルシフェリンにおけるアゼチジニル基置換効果を評価した.このうちアゼチジニル基を導入したA-1は,ジメチルアミノ基をもつ誘導体D-1と比較して,TICTの抑制により狙い通り蛍光量子収率・生物発光輝度共に向上することに成功した.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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