2020 Fiscal Year Annual Research Report
Sociological Research on How Persons with Disabilities and Persons without Disabilities Can Build Relationship : Focusing on Experiences of Individuals, Social System and Social Movements
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19J12630
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
加藤 旭人 一橋大学, 大学院社会学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 社会学 / 障害学 / 社会教育 / 社会福祉 / 社会調査 / 障害者 / 地域社会 / 批判的障害学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、障害者と健常者の関係形成の過程を、個人・制度・社会運動の動態的な連関に着目しながら明らかにすることである。2020年度は、2019年度に実施した調査結果の分析および追加調査を行いながら、成果をまとめることができた。なお、2020年度については新型コロナウイルスの感染拡大の状況を踏まえ、とくに本研究の中心的な対象となる障害者の重症化リスクの高さ、および東京在住の調査者が感染源となる可能性を考慮した上で、代替手段を取りながら行った。 2020年度の具体的な研究成果は、以下の通りである。 第一に、1990年代後半から2000年代における障害をめぐる教育、福祉、地域社会の再編過程について、明らかにすることができた。調査にあたっては、法政大学大原社会問題研究所環境アーカイブズ所蔵資料を中心とした既存のアーカイブを活用することで、感染リスクに対処しながら、東京都多摩地域という地域社会の広がりのなかから障害者をめぐる個人・制度・社会運動の相互交渉の過程を捉えることが可能になった。以上の成果は、国立市公民館しょうがいしゃ青年教室と連携しブックレットを発行しながら調査対象者への成果の還元を図るとともに、一橋大学大学院社会学研究科博士論文としてまとめることで今後の出版へ向けた準備を行なった。 第二に、障害学の国際的な動向について、おもに英語圏における批判的障害学(Critical Disability Studies)の展開に着目しながら明らかにすることができた。この作業は、障害者福祉の国際的な動向を把握するために予定していたトロントにおける現地調査の代替手段として行なった。この結果、従来の障害学に対する批判が、ポスト構造主義を背景としたフェミニズムやクィア理論と合流しながら展開していることが明らかとなった。また、以上の成果は、ヨーロッパ障害学会(ALTER)にて報告した。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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