2019 Fiscal Year Annual Research Report
代謝物バイオマーカーを指標とする新規パーキンソン病治療薬の創出研究
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19J12969
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
片浦 哲志 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | パーキンソン病 / ビリルビン / 抗酸化 / 神経保護 |
Outline of Annual Research Achievements |
パーキンソン病はミトコンドリア機能不全に伴う酸化ストレスの増加により神経細胞が障害されることが原因の一つとして考えられている.近年,生体内の協力な抗酸化物質であるビリルビンがパーキンソン病の新規バイオマーカーとして報告された.そこで本研究では,細胞内ビリルビン量を指標とする独自の薬剤探索系を開発し,これを用いて細胞内ビリルビン量を増加させる化合物を探索した.さらに同定した化合物群について作用機序解析や高次活性評価等を実施した.その結果,トップヒットとして同定したBRUP-1はKeap1とNrf2の相互作用を阻害することによってNrf2-HO-1-ビリルビン抗酸化経路を活性化させることを見出した.そしてBRUP-1はパーキンソン病モデル細胞において,Nrf2-HO-1経路を活性化させることで酸化ストレスを抑制し,細胞内の異常タンパク質凝集体形成とその後の神経細胞死を顕著に抑制した.さらにBRUP-1は,ヒト健常者由来iPS細胞から分化させたニューロンに対しても有意な神経保護効果を示した.以上の結果から,BRUP-1を用いたビリルビン量の調節はパーキンソン病の有効な治療戦略になり得ることが示唆された.また,BRUP-1の構造類縁体10種について同様の活性評価を実施し,BRUP-1と同程度の活性強度を有する化合物BRUP-2を同定した.今後はBRUP-1および2について動物モデルによる薬理活性試験等を実施し,パーキンソン病新規治療薬シード化合物の開発に貢献する.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(6 results)
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[Presentation] Autophagy Promotes Cell/Organismal Survival by Maintaining NAD+/NADH Levels2019
Author(s)
Sedlackova Lucia, Kataura Tetsushi, Otten G. Elsje, Shapira David, Scialo Filippo, Trushin Sergey, Bascom C. Charles, Tassef A. Ryan, Isfort A. Robert, Oblong E. John, Chronakis Papamichos Manolis, Maddocks D.K. Oliver, Trushina Eugenia, Saiki Shinji, Imoto Masaya, Sanz Alberto, Korolchuk I. Viktor
Organizer
Tenth Annual Alliance for Healthy Aging Conference
Int'l Joint Research