2019 Fiscal Year Annual Research Report
Cosmological verification for the unified model in inflation and dark energy in f(R) gravity
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19J12990
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
家鋪 真衣 早稲田大学, 理工学術院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 修正重力理論 / インフレーション / ダークエネルギー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,一般相対論を修正したf(R)重力理論を用いて,宇宙にある2つの加速膨張期であるインフレーションと現在の加速膨張を統一して1つのモデルで説明可能であるかを,最新の観測データと比較して検証を行った. 先行研究で提唱されたf(R)重力理論に基づいた現在の加速膨張を説明する3つのf(R)ダークエネルギーモデルに,R2インフレーションモデルを一般化した共通のインフレーション項をそれぞれに加えた統一モデルに対し,宇宙初期および重力テストからの制限を満たす整合性のあるモデルとなっているかの検証を行った. まず宇宙初期に関しては,インフレーション中はスカラー曲率が十分大きいことから,3つの統一モデルは全て現在の加速膨張を説明する項はインフレーション中には寄与せず,共通のインフレーションモデルに帰着する.このモデルに対し,モデルパラメータを変えてテンソル・スカラー比およびスペクトル指数を算出し,Planck衛星による宇宙マイクロ波背景放射の最新の観測から得られた制限から,モデルパラメータに対して新たな制限を得た. 次に,3つの統一モデルが太陽系での重力テストを満たすかどうかを調べた.インフレーション項はスカラー曲率が非常の大きい領域でのみ重要であると期待されるが,低曲率においてもスカラー場のポテンシャル及びその質量にインフレーション項が重要となる可能性があることがわかった.そこで,3つの統一モデルそれぞれに対応するf(R)ダークエネルギーモデルにおける重力テストからの制限を,統一モデルにすることで変わるかどうか,上述のインフレーションからの制限下で検証を行った.その結果,上記の制限下では重力テストの制限を変えるほどコンプトン波長は増加しないことがわかった.このことから,どの統一モデルに対しても,ダークエネルギーモデルにおける重力テストの制限を変えることはないことを示した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
インフレーションを起こす項が現在の天体の周りの重力場に影響を与えないか,それに伴い統一モデルにすることで制限を緩和することができるかを検証し,モデルパラメーターに対する制限を与えた.その結果を現在論文にまとめ,学会や研究会で発表を行った.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の研究結果をまとめた論文を,現在Physical Review Dに投稿予定である.また,当初の計画にあった,f(R)重力理論における放射・物質優勢期における宇宙の構造形成の元となる密度ゆらぎの発展を,f(R)モデル特有の現象に着目して調べ,観測量との結びつきを検証する.
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