2020 Fiscal Year Annual Research Report
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19J13632
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
佐々木 宏和 国立天文台, 科学研究部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | ニュートリノ振動 / 非標準相互作用 / 重力崩壊型超新星 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はNSIの寄与を物質ポテンシャルに加えることで、重力崩壊型超新星内部のニュートリノ振動がNSIによってどの程度励起するのか調べた。超新星の爆発モデルとして前年度の研究で用いた電子捕獲型超新星のデータを使った。最新の研究(Chatterjee2020)では、NSIを考慮することでNOvA実験とT2K実験で得られるCP位相の実験値の齟齬が解消されると示唆されている。NSIのパラメータとしてはChatterjee2020で見積もられている値を採用した。また、ニュートリノの質量は順階層を仮定した。数値計算の結果、NSIを考慮するとニュートリノ集団振動がNSIを考慮しない場合に比べてさらに抑制されることが示された。これは当初の予想とは反する結果となった。本研究のようにニュートリノの角度依存性を考慮した計算では、NSIによって物質効果の角度依存性が増大し、ニュートリノの自己相互作用による非線形な揺らぎが十分成長できなくなると考えられる。親星が鉄コアを持つ通常の超新星では内部の物質密度が電子捕獲型よりも大きくなるため、NSIによるニュートリノ集団振動の抑制がより顕著になると考えられる。前年度の研究と同様に、DUNEにおける電子型ニュートリノのHardness ratioを計算した。NSIを考慮すると集団振動が抑制されHardness ratioの値が単調増加することが分かった。NSIの影響はバウンスから100ms付近で最も顕著となった。ニュートリノの質量が逆階層の場合や、他のNSIのパラメータ領域でも集団振動が抑制されることが検証されれば、本研究で得られる結論はより一般的で確かなものとなる。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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