2019 Fiscal Year Annual Research Report
微細藻類の酵素ディスプレイ技術を用いた細胞内ディーゼル生産
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19J13762
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
野々山 智美 東京農工大学, 大学院生物システム応用科学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | バイオ燃料 / オイルボディ / オイルボディエンジニアリング / 珪藻 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の大目的は、珪藻オイルボディ上への酵素ディスプレイ技術を開発することで、バイオディーゼル燃料生産時に従来必要なメチルエステル化反応を細胞内で完結させることである。それに向けて、本年度はオイルボディ上へ酵素をディスプレイするために必須の基盤技術の確立を目的とした研究を行った。具体的には、オイルボディ上の足場タンパク質であるDOAP1とGFP等の任意のタンパク質との融合タンパク質の安定的な発現が課題となっており、その解決に向けて(1) 発現誘導可能なプロモーター使用時の培養条件検討、(2) オイルボディ分画条件の検討、および(3) 新規足場タンパク質の探索を行った。 その結果、(1) 硝酸レダクターゼのプロモーターを用いた発現誘導時に必要な硝酸ナトリウムの濃度や添加のタイミングを決定することができた。この成果をオイル高蓄積珪藻に応用することで、オイルボディ局在タンパクを含めた難発現性の膜タンパク質の安定的な発現が期待できる。また、(2)細胞破砕条件を詳細に検討することで、オイルボディのサイズに関わらずオイルボディを単離する技術を確立した。この成果は、オイルボディおよびオイルボディ局在タンパク質をin vitroで試験する際に、培養条件非依存的なオイルボディ画分の調製を可能とするものであり、今後のオイルボディエンジニアリングに関する研究を推進する上で重要な技術である。さらに、(2)の成果を応用し、(3) 酵素ディスプレイのための足場タンパク質として、DOAP1以外の新規候補タンパク質を同定した。これらの成果や、付随して得られたオイルボディの動的挙動に関する知見は、学会誌や国内外の学会での発表で認められている。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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