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2019 Fiscal Year Annual Research Report

Elucidation of the relationship between viral diversification and biological evolution

Research Project

Project/Area Number 19J13775
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

吉川 元貴  京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)

Project Period (FY) 2019-04-25 – 2021-03-31
Keywordsウイルス / 多様化 / 生物進化
Outline of Annual Research Achievements

ウイルスは環境中に最も数多く存在する生物学的実体であり、地球生態系の重要な構成要素の一つとなっている。また、ウイルスは30億年前には地球上に出現していたと推測され、生物の進化や多様性に影響を与えてきた可能性がある。しかし、ウイルスの多様化(種分化)に時代ごとの変遷があるのかどうか、その時代ごとに存在する生物種や環境の変動とウイルスの種分化に相関があるのかどうかなど依然解明されていない問題も多く残されている。そこで、本研究では、ウイルスの多様化と生物進化の関係について調査している。
環境が種の多様性にどのように影響しているかは、進化の時間スケールを反映した系統樹(timetree)で得られる情報を用いて推定することができる。本年度は、ウイルスのtimetreeを構築し、多様化率の解析を行った。具体的には、Virus-Host DBに含まれるピコルナウイルス科(Picornaviridae)について、1A(VP4)、1B(VP2)、1C(VP3)、1D(VP1)、2C(ヘリカーゼ)、3C(プロテアーゼ)、及び3D(RNA依存性RNAポリメラーゼ)の各タンパク質の遺伝子配列を取得した。これらの各領域について、公共データベースに含まれるウイルスホモログを同定した。こうして得られた各領域の遺伝子配列について、アライメントを作成し、最尤法に基づく分子系統樹を構築し、比較を行った。その結果、1C、2C、3C、及び3Dが各系統でよく保存され、多様化率の解析に適しているとの示唆を得た。さらに、各系統樹について、各ノードの相対分岐年代を推定するプログラムであるRelTimeを用いて各ノードの相対分岐年代を推定し、系統樹と分岐時間の対応を試みた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

系統樹に用いるマーカー遺伝子を決定し、当初予定していたtimetreeの構築に関しては滞りなく進めることができた。また多様化率の解析に関しても、本年度は条件設定や予備的な解析を行うことで、次年度に行う予定である本解析を行うための準備を整えることができた。以上より本研究はおおむね順調に進行しているといえる。

Strategy for Future Research Activity

ウイルスの多様化速度の変化を調べ、ウイルスの多様化と生物進化の関係の解明を目指す。特別研究員資格の変更に伴い所属研究室を変更し、従来とは異なるアプローチからも解析を行うことができると期待される。

URL: 

Published: 2021-01-27  

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