2019 Fiscal Year Annual Research Report
カイコ核多角体病ウイルスラオス株の高タンパク質発現メカニズムの解明とベクター開発
Project/Area Number |
19J13817
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
藤本 正太 東京農工大学, 大学院連合農学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | バキュロウイルス / カイコ / 核多角体病ウイルス / BmNPV / バキュロウイルス発現系 / ラオス / ゲノム解析 / トランスクリプトーム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
カイコ核多角体病ウイルスラオス株(BmNPV La)は、ラオスで単離された新規BmNPV株であり、標準株であるBmNPV T3と比較してポリヘドリンタンパク質の生産能が高いなどの特徴を持つ。本研究では、Laについて以下の2つの研究を行った。 ①Laの全ゲノム配列の解明 LaはT3と比較して特徴的な表現型を示す一方、その全ゲノム配列は明らかではなかった。そこで本研究では始めに、RNA-seqとサンガーシークエンスによりLaの全ゲノム配列127618 bp(GenBank accession number LC500465.1)を明らかにした。配列を解析した結果、LaはT3と高い相同性(99.29%)を示す一方、多くの遺伝子の配列に違いがあることが明らかとなった。また、RNA-seqのデータを利用してT3との比較トランスクリプトーム解析を行い、La感染細胞の宿主、及びウイルストランスクリプトームの特徴を明らかにした。上記の結果は論文としてVirus Genes誌に発表した(PMID: 31912283)。 ②Laを利用した高発現型バキュロウイルス発現系(BEVS)の構築 LaはBEVSに一般的に使用される株であるT3と比較して、多くのポリヘドリンタンパク質を生産する。そのため本研究ではLaのBEVSへの応用を試みた。LaとT3で2種のレポーター遺伝子(Luc、LacZ)を発現させ、その発現量を比較した結果、LaはLucについてはT3よりも有意に多くの組換えタンパク質を発現したものの、LacZでは同程度の発現量であった。また本研究では、Laを用いて簡便に組換えウイルスを構築できるように、Laの線状化ゲノムウイルス(La_L)を構築し、更にLa_LからBmNPVがコードするプロテアーゼ遺伝子であるv-cathを欠損した。加えて、Laの遺伝子解析用にLa Bacmidを構築した。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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