2020 Fiscal Year Annual Research Report
成体海馬における移植ヒトiPSニューロンの生理機能解析
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19J14010
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鹿山 将 東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | ヒト iPS 神経細胞 / 移植 / 神経活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトiPS細胞は、様々な体細胞に分化する。この性質を利用し、ヒトiPS 細胞由来神経細胞 (hiPS-neurons) を移植する治療が試みられている。一方で、hiPSC-neurons が、脳内で機能的な神経回路に組みこまれるかは明らかになっていない。そこで我々は、hiPSC-neuronsをマウスの脳に移植した後、その発火活動の記録を試みた。そして、宿主の神経細胞と機能的なシナプスを形成するかを明らかにすることを目的として研究を行った。 前年度までの結果で、移植してから 7 週間後では、hiPS-neuron は発火するほど成熟しなかった。そこで、移植後より長期間待つことで、hiPS-neurons が発火する程度まで成熟するかを検討したが、移植先の免疫不全マウスが死んでしまったため、マウスを長期間生存させるための方法を検討した。しかしながら、より長期間マウスを生存させることはできなかった。 この研究では、自由行動下のマウスにおける、移植 hiPS-neurons の神経活動を記録する必要があったため、その手技の鍛錬を行った。そのために、マウスの行動との相関が見やすい腹側被蓋野に電極を挿入し、その神経活動の記録を行っていた。この際、オスマウスの腹側被蓋野が、メスマウスと遭遇する時に活性化することに着目した。そして、この実験系を用いることで、生理的条件下で腹側被蓋野を活性化できることに着目し、腹側被蓋野と末梢免疫系との関連を検証した。その結果、生理的条件下においても、腹側被蓋野の神経活動が増加することで、末梢免疫系の活動の一部が亢進することを明らかにした。生理的条件下にて、腹側被蓋野の神経活動が末梢免疫系に影響を与えることを示したのは、私が知る限り本研究が初めてであり、有意義であると考える。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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