2020 Fiscal Year Annual Research Report
Low noise and high efficiency of metamaterial antennas using electromagnetic noise quantification method
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19J14259
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
神野 崇馬 大阪大学, 基礎工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 電磁ノイズ / 電磁回路 / メタマテリアル / 遅延時間 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、アンテナ回路を構成する導体内で発生する電磁気学現象である、伝導と外部への放射現象を同時に考慮した電磁回路シミュレーターの開発を目的とし、以下の2つを実現した。 (1)外部放射を考慮した3次元回路計算のより厳密な定式化を実現 アンテナ導体内の電磁気学現象を厳密に記述するためには、導体内を伝導する現象と、導体外部へと放射する現象を同時に取り扱う必要がある。外部放射を考慮した計算を実現するためには、遠方からの影響が伝搬時間だけ遅れる遅延時間を考慮した空間積分の計算が必要になる。時間領域における従来手法である部分要素等価回路(PEEC)法では、遅延時間を考慮する際に発散する問題がある。その原因は、ガラーキン法を用いた空間の離散化の際に遅延時間を定数と近似することで、場所に依存しない値として取り扱っていることが考えられる。 そこで本研究では、これまで別々に行っていた空間と時間の離散化を同時に離散化するために、コロケーション法という手法を用いた。その結果、遅延時間を変数とする空間の積分範囲を導入することができ、遅延時間による時間のずれを考慮したより厳密な定式化を実現した。 (2)集中定数回路が接続された境界条件の数値計算の安定化を実現 回路計算を行うためには、導体の境界に集中定数回路を接続することが重要である。集中定数回路は主に常微分方程式で表され、本研究で用いる導体内の電磁気学現象は偏微分方程式や遅延積分方程式で表される。これらの方程式を同時に解くためのアルゴリズムを開発した。従来法であるPEEC法と同じ数値計算パラメーターを用いて比較すると、PEEC法では集中定数回路を接続した数値計算は発散したが、本研究手法では安定した結果を得ることができた。また、TDR(時間領域反射)法を用いた実験結果と比較しても回路の形状を良好に再現した結果が得られた。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)