2020 Fiscal Year Annual Research Report
ドリフトバウンス共鳴によるリングカレント帯酸素イオンの選択的加速・減速機構
Project/Area Number |
19J14368
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
生松 聡 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 地球磁気圏 / リングカレント / 地磁気脈動 / 酸素イオン |
Outline of Annual Research Achievements |
地球磁気圏におけるリングカレント帯の高エネルギーイオンは、波動粒子相互作用によって加速・減速されると考えられている。このような高エネルギーイオンの加減速過程は内部磁気圏のダイナミクスを理解する上で非常に重要である。本研究では、地球磁気圏で起きている地磁気脈動のうちPc5として分類される波動と高エネルギー酸素イオンのドリフトバウンス共鳴現象を調べ、共鳴によるPc5脈動と高エネルギー酸素イオン間のエネルギー輸送に関する性質を明らかにすることが目的である。 本年度は昨年度に引き続き、地球磁気圏で起きるPc5地磁気脈動と酸素イオンのドリフトバウンス共鳴による波動-粒子間のエネルギー輸送の性質を明らかにするために解析を行った。 4機で編隊飛行を行うMMS衛星がPc5地磁気脈動と酸素イオンのドリフトバウンス共鳴現象を観測した。そして、このイベントにおいてドリフトバウンス共鳴により酸素イオンのエネルギー密度が増大していることが確認された。このことから磁気圏全体におけるドリフトバウンス共鳴による酸素イオンのエネルギー増大量を定量的に推定することを試みた。そして、リングカレント全体のエネルギー増加量と比較することで、ドリフトバウンス共鳴がリングカレントのエネルギー増加にどの程度寄与するか議論することができた。 これらの結果は地磁気脈動がリングカレントの発達・減衰に及ぼす影響を定量的に推定するという意味で重要な結果であると考えている。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)