2020 Fiscal Year Annual Research Report
可視光検出用超伝導転移端センサアレイによる微弱光バイオイメージングへの挑戦
Project/Area Number |
19J14452
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中田 直樹 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | イクロ波SQUIDマルチプレクサ / 超伝導転移端センサ / 単一光子分光イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度、マイクロ波SQUIDマルチプレクサ(Microwave-SQUID multiplexer: MW-Mux)を用いた単素子の超伝導転移端センサ(Transition Edge Sensor: TES)からの信号読出しに成功したため、今年度は4素子同時読出し試験を行った。 この研究成果では、複数素子の可視光用TESから信号を多重化して読み出すことに世界で初めて成功した。可視光用TESはγ線やX線を測定対象とするTESよりも100倍以上速く応答するため、既存の信号多重化方法では多重化が不可能だと考えられていた。しかしながら、昨年度の単素子読出し時に発見した、従来のMW-Muxでは必須であったFlux-Ramp Modulationを用いない手法を複数素子読出しにも同様に適用することで、同時に3素子の可視光用TESから信号を読み出すことに成功した(図1)。また信号が得られた3素子の内、2素子については光子数識別が可能であり、クロストークも発生していないことが確認できた(図2)。このことからMW-Muxによる光TESの信号多重化読み出しを達成したと言える。 一方で光子数スペクトルが得られなかった素子について、MW-Muxの原理的に発生する4種類のクロストークの考察を行ったところ、いずれの要素においても問題が無いことが判明した。従って、この素子が測定できなかった原因についてはMW-Mux以外のところにあり、今後さらなる多素子化を進めるためにはその原因について究明が必要であると言える。 なお、本研究成果についてはApplied Superconductivity Conference 2020及び、第81回応用物理学会秋季学術講演会にて発表を行った。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] Readout of optical TES array with Microwave SQUID multiplexer2020
Author(s)
N. Nakada, K. Hattori, Y. Nakashima, F. Hirayama, R. Yamamoto, T. Konno, S. Takasu, H. Yamamori, S. Kohjiro, A. Sato, H. Takahashi, D. Fukuda
Organizer
Applied Superconductivity Conference 2020
Int'l Joint Research