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2019 Fiscal Year Annual Research Report

フェーズフィールド法による固気液多相流モデル構築とマイクロ流体デバイスの最適設計

Research Project

Project/Area Number 19J15054
Research InstitutionKyoto Institute of Technology

Principal Investigator

相原 慎太郎  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 特別研究員(DC2)

Project Period (FY) 2019-04-25 – 2021-03-31
Keywords多相流問題 / multi-phase-field法 / GPU / Navier-Stokes方程式
Outline of Annual Research Achievements

液相と気相を含む3相以上の多相流問題は科学・工学分野において多く観察される現象であり,その現象の分析及び解明のためこれまで実験的アプローチが広く為されてきた.しかしながら,複雑なメカニズムを実験観察によってのみ解析することは非常に困難であり,現象を再現可能な数値モデルの構築が重要視されている.とりわけ,癌治療に効果的なマイクロ流体デバイスを用いた多相エマルジョン液滴形成過程を数値モデルにより解明することで効率化及び最適化することは不可欠である.そこで,本研究ではmulti-phase-field法を適用することで任意数の相を含む多相流問題を精度良く再現可能なモデルを新規に構築することを目的とする.まず,先行研究で構築した多相流multi-phase-fieldモデルを拡張することで,任意数の相を含む固気液多相流問題を表現可能なmulti-phase-fieldモデルを構築する.そしてモデルの3次元化を行い,複数GPU (graphics processing unit) 並列計算を通して計算高速化を実現する.次に,単相流れ問題における流路トポロジー最適化のためのモデルを構築し,先のmulti-phase-fieldモデルと融合することでマイクロ流体デバイスの最適設計モデルの構築に取り組む.
当該年度においては,これまで複数相の多相流問題を表現するために構築してきたmulti-phase-fieldモデルの定式化を改良し,複雑な気液多相流を表現出来るよう体積保存性の向上を目指した.具体的には,従来のモデルと先の構築したモデル,改良したモデルをそれぞれ用いて,比較計算を行うことでその妥当性とモデルの改善性を確認した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

焦点とするような複雑な気液多相流問題に対して先に構築した多相流multi-phase-fieldモデルを適用した際,想定の計算誤差よりも大きな体積変化が生じていた.この原因について,流体分野における従来の定式化と異なるという特徴上,必然的に生じる多重点も含めた個々の相内の体積を保存出来ない場合があることを確認した.そのため,時間発展方程式と流体の支配方程式はそのままに従来のモデルの定式化をラグランジュの未定乗数部分も含めた保存型に書き換えることで解決した.妥当性の確認として移流計算・オストワルト計算・複数液相間の気泡上昇シミュレーション計算を行い,形態変化と体積保存性比較の結果を第一著者として学術論文で発表するため現在準備を進めている.当該年度の目的であったモデル構築とそのGPU高速化までは行ったものの,その妥当性確認と学術論文化する所までは完了できなかったため遅れていると判断できる.

Strategy for Future Research Activity

今年度はまず,改良したmulti-phase-fieldモデルを用いて行った基本的な2次元移流計算と複雑な多相流計算について妥当性と従来のモデルとの比較を完了する.そして,完成したモデルに関してGPUコーディングによる3次元化及び高速化を行い,そのパフォーマンスを比較評価する.次の段階として,マイクロ流体デバイス内の流れを想定した固気液チャネル内流れシミュレーションを構築した多相流multi-phase-fieldモデルを用いて行う.初期段階ではチャネル壁面はゼロノイマン条件として与えて計算を行い,実際のデバイスでも作成されるエマルジョン液滴の表現やその過程の実験結果との比較を試みる.もしエマルジョン液滴形成過程の表現に成功した場合は,phase-field法を用いて行われている流路最適化モデルの考え方をモデル内に適用し,最適化した流路でのエマルジョン液滴形成とその大きさや形態評価を目指す.

  • Research Products

    (1 results)

All 2019

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] Multi-phase-field modeling using a conservative Allen-Cahn equation for multiphase flow2019

    • Author(s)
      Aihara Shintaro、Takaki Tomohiro、Takada Naoki
    • Journal Title

      Computers & Fluids

      Volume: 178 Pages: 141~151

    • DOI

      10.1016/j.compfluid.2018.08.023

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2021-01-27  

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