2021 Fiscal Year Annual Research Report
フェーズフィールド法による固気液多相流モデル構築とマイクロ流体デバイスの最適設計
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19J15054
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
相原 慎太郎 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | 多相流問題 / multi-phase-field法 / Navier-Stokes方程式 |
Outline of Annual Research Achievements |
人体内の任意の場所に薬を送り届けるドラッグデリバリーシステムは医療工学において最も将来的に期待されている薬物投与技術であり,癌等の治療にも極めて効果的である.このシステムにおいて重要な役割を果たす多相エマルションを効率的に形成するために,マイクロ流体デバイスによる実験的研究が行われている.しかしながら,多相エマルションを作成するためのデバイスは極めて小さく,その製作加工と実験観察は容易ではない.このため,従来の試行錯誤的な実験による系統的な評価は困難である. 以上の背景の下,様々な要求に対する多相エマルションを作成するための,最適なマイクロ流体デバイス設計と流動条件を決定する,コンピュータシミュレーション技術が必要不可欠である.多相エマルションの作成過程は3相以上の多相流問題であり,気液相の大変形や合体・分離が生じる.さらに,μmオーダーにおける現象であるため界面エネルギーの影響を精度よく考慮する必要がある. フェーズフィールド法は拡散界面モデルであり液滴の大変形,結合・分離,界面エネルギー効果を精度良く表現可能であることから,その拡張形であるマルチフェーズフィールド (MPF)モデルが多相エマルション形成シミュレーションの強力なツールとなることが期待される.そこで,本研究では構築した任意の多相流を表現可能なMPFモデルを用いて,多相エマルション形成を表現可能なモデルを新規に構築することを目指す. 当該年度においては,先の研究において提案したモデルを改善することでより高精度な多相流MPFモデルを構築し,体積保存性の向上を行った.そして構築したモデルと従来のモデルとの比較を通して本モデルの有用性を示し,その内容に関してまとめた論文1編を執筆した.また,次のアプリケーションとしてマイクロチャネル内を流れる多相流が多相エマルションを形成する過程のシミュレーションに取り組んでいる.
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)