2019 Fiscal Year Annual Research Report
高度に配向・配列制御した共役分子骨格の一次元集積化と機能性液晶材料への展開
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19J15268
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
張 婉瑩 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 励起状態水素移動 / 蛍光液晶材料 / 増幅自然放出光 |
Outline of Annual Research Achievements |
クラシックネマティックホスト5CBによる2-(2- hydroxyphenyl)benzothiazole (HBT)分子のドーピングシステムは、XRD、POM、蛍光分光計、その他の特性測定によって調査した。 HBTに基づいて、新しい高度に混和性で蛍光励起状態の励起状態水素移動分子C4-C≡C-HBTを合成した。この化合物は、5CBで室温ネマチック液晶相を示し、0.32という大きな蛍光量子収量を示した。どちらもHBTコアへのアルキニル基の導入によって達成した。また、この混合物は、印加された電界によって制御できる異方性蛍光を示した。この混合システムを使用して、UV照射で読み取り可能なパターン化された画像を作成した。さらに、HBT誘導体と5CBの混合したものは増幅自然放出光(ASE)を示した。また、HBT誘導体は20 mJ cm-2のポンピングエネルギーで室温の液晶に分散したことから、この材料が技術の進歩のための切り替え可能なASEメディアとしての可能性を示している。これら2つの研究は、LangmuirとAdvanced Optical Materialsでそれぞれ公開されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
新たに蛍光を発する励起状態水素移動分子が設計および合成し、さらに室温液晶を得るためにネマチック液晶ホストと混合した。 そして、このシステムは、UV照明下でパターン化された画像にうまく適用され、増幅された自然放出を実現した。 また、共役系の導入は、分散状態での蛍光量子収量を向上させるためのポイントであり、蛍光分子設計の可能性を広げることを提案した。
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Strategy for Future Research Activity |
HBT分子と液晶ホストで予備的な成功を収め、その結果を発表した。 次に、分散状態のHBT誘導体の蛍光特性の改善の根本的な原因を探り、分子設計ルールの普遍性を見つけたいと思う。 また、重合性液晶のような他の液晶ホストも、このシステムに適用して、凝集による発光増強の効果と固体状態の分子充填状態を探索する予定である。 さらに、蛍光液晶のさらなる応用も研究し、達成したい。
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