2021 Fiscal Year Annual Research Report
窒化シリコン系リング共振器によるオンチップ広帯域周波数もつれ光子対源の実現
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19J20968
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
杉浦 健太 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | 四光波混合 / リング共振器 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,窒化シリコン系リング共振器によるオンチップ広帯域周波数もつれ光子対源の実現に向けて,リング共振器内で発生する光子対のスペクトルと実験パラメータの関係に関する研究を行ってきた.リング共振器を用いた光子生成は,Chemboによって理論的な計算がされている[Chembo, Rhys. Rev. A, 93, 033820 (2016)].この理論によると,発生する光子のスペクトルは,リング共振器の分散や非線形性,入力するレーザの周波数といった実験パラメータによって決定される.しかし,この理論の実験的な検証は行われおらず,さらに,光子対としての振る舞いについては理論的にも検証されていなかった. そこで初めに,高屈折率コントラストドープガラスリング共振器内で発生する光子のスペクトルを,高Q値なリング共振器と温調器を組み合わせた自作のフィルタを用いて測定した.その結果,Chemboの理論の予測するような結果が得られた.また,実験パラメータによって光子のスペクトルが変化することを確認し,理論の実験的な検証に成功した.次に,光子対の振る舞い(スペクトル)を理論的に計算した.そして,実験的に光子対のスペクトルを測定し比較した.その結果,理論と実験結果は良い一致を示した.これらの結果は,広帯域な光子対の生成だけでなく,様々な目的に向けたリング共振器型オンチップ光子対源の設計に非常に有用である.
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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