2021 Fiscal Year Annual Research Report
クルクミノイドの細胞内への取り込みの制御:疾病治癒への応用に向けて
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19J21566
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
板谷 麻由子 東北大学, 農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | クルクミン / ピペリン / Angiopep-2 / PLGA-NPs |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はCURの脳内移行量の増加を目指し、AP2を修飾したPLGA-NPsの作成方法の最適化、およびin vitroの系によるNPsの機能性評価を行った。具体的には(1)分析化学的手法を用いた、2種類のPLGA-NPsの表面へのAP2修飾の確認、および(2)LRP-1を発現するMDCK細胞を用いた細胞内移行試験・細胞透過性試験を行った。まずカルボニル末端を持つPLGA-NPsに対して架橋剤EDCとsulfo-NHSを用い、AP2がPLGAのカルボニル基とアミド結合を形成するかをNMRで確認することを試みた。しかし、NPsの分散剤として用いるPVAの分離が困難であった。そこで、PVAと同様にNPsの表面に分布するとされる架橋剤BS3を用い、BS3とAP2をアミド結合させ、NPs表面に修飾させる手法を試みた。BS3とAP2が水系でアミド結合を形成することを実証するため、BS3とAP2のみをPBS溶液中で反応、固相抽出したものをMSで測定した。プロダクトイオンスキャンの結果、AP2:BS3=2:1で反応した生成物が確認されたため、実際にCUR-/CUR・PIP-A2-PLGA-NPsの作製を行った。PIPの共封入やAP2の修飾の効果を確かめるため、細胞内移行試験・細胞透過性試験を行った結果、作製したNPsはCURやその代謝物であるテトラヒドロクルクミンの細胞内移行量や透過量を約3倍有意に増加させた。In vitroで目的の機能性が確認できたため、続いてラットにCUR 5mg/kgとなるように静脈投与し、LC-MS/MSにて2時間後の脳内のCURや関連する代謝物の定量を行った。しかし、in vitroの結果と異なり、in vivoでは脳内移行量の増加は投与2時間後では確認されなかった。本研究で得られた知見を踏まえ、今後は投与時間の検討を行い、粒子の機能性の再評価を進める予定である。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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