2021 Fiscal Year Annual Research Report
Theoretical and Observational Research on High-Energy Gamma-Rays from Neutron Star Mergers
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19J21578
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
津名 大地 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | 高エネルギー天体現象 / 中性子星合体 / ブラックホール |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は主に3つの研究テーマを遂行した。まず、昨年度の研究の拡張としてブラックホール(BH)形成に付随する電磁波放射の理論研究を行った。BH形成直前の天体の回転によって、形成後に多様なエネルギーの爆発が起こることが過去に指摘されていた。我々は前駆天体の回転の遅い、速い場合それぞれについて、これらの爆発に付随する放射を調べた。遅い場合は弱いX線源として、速い場合は1日程度と速い変動を示す突発天体として新たな観測可能性を提唱した。特に後者の信号は、最近観測された突発天体現象AT2018lqhの多波長観測を説明することを示した。これらの成果は二つの論文に出版された(Tsuna 2021; Tsuna, Kashiyama, Shigeyama 2021b) 次に、宇宙ひもという重力波を探査する観測的研究を行った。Advanced LIGO, Advanced Virgo第三次観測のデータを用いて探査を行った結果、宇宙ひもの有意な信号は見つからなかったものの、宇宙ひもの存在量・エネルギースケールについてこれまでよりも強い制限を得ることができた(Abbott et al. 2021)。この研究で用いた解析手法は中性子星合体などの重力波探査にも応用可能である。 最後に、電波から高エネルギーガンマ線までの多波長放射を駆動する衝撃波からの放射モデルを構築する理論研究を行った。X線・電波放射に着目し、周辺環境の密度・構造によってどのように放射が影響されるかを調べた。X線放射に関しては主に明るさが周辺密度や爆発のエネルギーに強く依存することを示し、成果を論文に出版した(Tsuna, Kashiyama, Shigeyama 2021a)。電波放射に関しては成果を国際研究会で発表しており、論文を執筆中である。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)