2021 Fiscal Year Annual Research Report
ウシ難治性疾病における免疫抑制機序の解明および新規制御法の開発
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19J21826
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐治木 大和 北海道大学, 獣医学研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | 牛伝染性リンパ腫 / プロスタグランジンE2 / 免疫チェックポイント因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究において、プロスタグランジンE2 (PGE2) が受容体E prostanoid (EP) 4を介してウシのT細胞応答を抑制すること、PGE2/EP4経路が免疫チェックポイント因子を標的とした抗体療法に対する抵抗性に関与する可能性を示した。採用最終年度である本年は、昨年度に引き続き、免疫チェックポイント因子とPGE2/EP4経路を同時に阻害する治療法の牛伝染性リンパ腫に対する効果を解析した。さらに、本治療法が動物種によらず適応可能であることを検討するために、マウスリンパ腫モデルも用いて治療効果の検討を行った。 また、PGE2以外のプロスタグランジンがウシのT細胞応答に与える影響を検討した。ウシ末梢血単核球を用いた培養実験により、PGE2に加えてPGA1がTh1サイトカイン産生を抑制することが明らかになった。in vitroにおける詳細な解析により、PGA1はT細胞における活性化マーカーの発現およびIFN-γ等のサイトカイン産生を抑制することが示された。 これらの研究成果を含む今年度の研究成果は、筆頭著者として2本の論文にまとめて発表した。そのうち1本の論文内容に関して、研究成果を非研究者のコミュニティーにも発信するため、北海道大学を通じてプレスリリースを行った。 さらに遂行課題の研究内容をより発展させるため海外渡航を行い、Cincinnati Children’s Hospital Medical Center (Cincinnati, OH, USA) のAraki Labに参加した。抗原特異的な疲弊化CD8+T細胞の翻訳制御機構に関する研究を半年以上を行い、様々な新規解析方法を習得した。 本年度で特別研究員としての採用が終了するが、今後も継続して研究を続けることで牛難治性疾病に対する新規制御法の樹立を目指したい。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)