2021 Fiscal Year Annual Research Report
Exploration of DNA cis-elements essential for mammalian circadian clock oscillation
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19J22296
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
阿部 泰子 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | 体内時計 / 転写制御 / DNAシスエレメント / CRISPR/Cas9 / ノックインマウス / 数理モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、時計遺伝子Bmal1の近傍に存在する時計シス配列RREを欠損した変異細胞株およびマウス個体を樹立して解析することにより、RREを介した転写フィードバックループの重要性を明らかにしてきた。最終年度となる今年度は、数理モデルによるシミュレーションを併用することによってさらに詳細な分子メカニズムに迫った。その結果、RREの欠損によってBmal1の転写リズムが消失した状態においても、時計タンパク質の翻訳後制御による機能リズムが継続している可能性を見出した。さらに、数理モデルと培養細胞の双方において、RREを欠損することにより体内時計の振動が特定の摂動に対して脆弱になることを示すとともに、マウス個体の臓器を用いた網羅解析によってその作用機序を明らかにした。以上の結果から、約24時間周期で振動する体内時計の計時システムを頑強に保つ上で、Bmal1の上流のRREを介したフィードバック構造が重要な役割を果たすと結論づけた。 さらに本研究では、RREを介した転写制御機構において新規の転写因子が関わっている可能性を見出した。今年度は、これまでのスクリーニングによって得られた候補因子の転写活性化能を調べることにより、RREを介して転写を活性化する複数の転写因子を新たに同定することに成功した。これらの新規因子の発見は、体内時計の転写フィードバック機構を詳細に明らかにする上でも重要な鍵となると考えており、本研究の成果が体内時計メカニズムのさらなる理解につながると期待している。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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