2021 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝的同化理論を考慮した洞窟性魚類の適応進化機構の解明
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19J22686
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
小林 大純 琉球大学, 理工学研究科海洋環境学専攻, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | 適応 / ノコギリハゼ科 / カワアナゴ科 / 系統 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は当時の社会状況の影響を受けて変更された研究計画に基づき,本研究対象のカワアナゴ科,ノコギリハゼ科の外群となる近縁種(7属12種)を琉球列島(沖縄島・石垣島・西表島)および日本本土(九州・本州)で収集し,うち特に近縁なカワアナゴ科とノコギリハゼ科7種(カワアナゴ属4種,ジャノメハゼ属3種)の全ゲノムリシーケンス配列を次世代シーケンサーによって新規で取得した.得られたリシーケンスデータおよび昨年までの解析で得られた4種(カワアナゴ属3種およびジャノメハゼ属1種)のリシーケンスデータを,昨年までに作成されたテンジクカワアナゴのリファレンスゲノムおよび先行研究で公開されている中国産ジャノメハゼのリファレンスゲノムにそれぞれマッピングし,各種のミトコンドリアゲノムと全ゲノムSNPsのデータをそれぞれ取得した.これらのデータを統合し,ゲノム規模での系統樹を各属で構築することやPSMCによる種ごとの集団動態推定を行うことができ,現在より詳細な解析を進めている.また,これらの解析の過程で,ジャノメハゼ属と関連する近縁な2属(ホシマダラハゼ属,Paloa属)にそれぞれ未記載種と日本未記録種が発見され,カワアナゴ,ジャノメハゼの各属内にもそれぞれ1種の隠蔽種が発見された.本年度はこれらについても分類学的再検討を完了し,上記の系統解析で洞窟性種と比較すべき集団の再定義と形態データの追加取得を行うことができた.
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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