2022 Fiscal Year Annual Research Report
教育における水平的差異が生じさせる格差の生成メカニズムに関する研究
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19J22903
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
成澤 雅寛 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2023-03-31
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Keywords | 国際比較 / 時代比較 / 博士論文 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は、採用当初に予定していた国際会議への参加や在外研究がコロナの状況を鑑みてできないことを考慮して、令和3年度にひきつづき国際比較分析と時代比較分析を行い、その成果とこれまでの研究成果を博士論文としてまとめることを目標としていた。さらに、できうる限り国内学会等でその研究成果を発表し、意見交換を行うことを目標としていた。以上の研究計画を通して、出身背景の格差が水平的差異に基づいた教育機会の不平等を通して再生産されることの実証とそのメカニズムを明らかにしていくことが特別研究員採用年度最終年次の計画であった。 それに対して、まず、国際比較は、実際の実証分析に落とし込む事はできなかった。とはものの、国際的な議論の俎上にあげ、国際的な議論に発展させる事はできた。この点に関しては、概ね研究計画通りにいったといえる。つぎに、時代比較に関しては、議論の俎上にのせるだけではなく、実際に実証分析を行うこともできた。この時代比較の結果は、これまで議論されてきた学歴社会論とそれを前提とした不平等研究に大きな意味のあるものとなった。というのは、これまでの先行研究の知見とは異なる知見が得られたからである。以上の議論とこれまでの分析結果は、まとめて博士論文として書き上げることに成功した。これは、出身背景の格差が水平的差異に基づいた教育機会の不平等を通して再生産されることを実証し、具体的なメカニズムを明らかにしたものといえる。以上、採用期間中に行われた研究は、これまでの不平等研究に大きな影響の与える研究として大成したものと考えられる。また、いくつかは投稿論文の形となり、掲載されることが決定しているものもある。このことから、特別研究員採用中の研究は、概ね成功したといえる。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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