2021 Fiscal Year Annual Research Report
分配に関する行動の理論モデルの構築へ向けて -実験研究によるアプローチ-
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19J22904
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
福冨 雅夫 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | 分配に関する選好 / 経済実験 / グループ行動 / 世代間公平 / リスク態度 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度には、オンライン経済実験の実施、学術誌への投稿、博士論文の取りまとめと提出を行った。 分配に関する行動の理論モデルの外的妥当性を検証するために、当初の研究計画では、農山村コミュニティに所属する住民を対象としたフィールド実験を実施する予定だったが、新型コロナ感染症の拡大の影響で実施が困難であることから、一般市民を対象としたオンライン経済実験に切り替えた。本実験では、首都圏在住の20代から60代の合計600人を対象に、実験経済学・心理学で広く用いられている通常の独裁者ゲームに加えて、独裁者ゲームをグループサイズとグループ構造の観点から拡張したゲームを実施した。後者のゲームでは、グループを構成する際に「世代・年齢」という既存の社会グループを用いることで、より現実に近い状況下での分配に関する行動を検証した。研究結果は、筆頭著者として現在論文化を進めている。 また、昨年度から論文化を進めていたグループリスク論文は、筆頭著者として査読付学術誌Journal of Behavioral and Experimental Economicsに受理された。当研究はグループ環境下でのリスク態度が、グループサイズや意思決定の集約方法によってどのように変わるか検証するために、180人の大学生を対象として実施した実験室実験のデータを分析したものである。 以上の2つの研究成果は、昨年度までに論文化したの3つの研究成果と合わせて、博士論文として取りまとめ提出した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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