2021 Fiscal Year Annual Research Report
特異な体内動態を実現するタンパク質修飾siRNA内包ナノカプセル
Project/Area Number |
19J22946
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木幡 愛 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | 分子糊 / 核酸医薬 / DNAアプタマー / 光化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでにトランスフェリン修飾siRNA 内包ナノカプセルを開発し、癌組織深部へとsiRNAを送達する輸送体の開発に成功している。さらに、このsiRNA内包ナノカプセルの体内動態は表面に導入するタンパク質によって制御できることを明らかにした。 このナノカプセルの開発において、本研究者は核酸やタンパク質に強い接着性を有する『分子糊』を利用した。分子糊は多数のグアニジニウム基を有し、生体高分子表面のオキシアニオン性官能基と多価的に塩橋を形成する。そこで今年度はこの分子糊を応用し、DNA・RNAなどの核酸表面を修飾する分子ツール開発に乗り出した。具体的には核酸医薬DNAアプタマーの生医学的な応用を指向した光反応性分子糊の開発を行なった。 DNAアプタマーはその標的選択性の高さから抗体に代わる合成医薬として注目されている。しかしながら、DNAアプタマーは標的タンパク質に対して非共有結合的に接着するため、結合力が不十分であることが課題である。 そこで本研究では、アプタマー/標的タンパク質複合体を、共有結合的に安定化することのできる光反応性分子糊を合成した。この分子糊を用いて光照射を施すことにより、DNAアプタマーを標的タンパク質上へ固定化し、アプタマーの阻害効果を増強することができる。一例として癌細胞の遊走や増殖を阻害するSL1アプタマーおよびその標的受容体タンパク質c-Metを用いて、SL1アプタマーの阻害効果増強を細胞遊走実験によって評価した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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